iGaming業界の解説まとめ

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更新日:2024-04-22

iGamingとは

iGamingとは

iGamingは、オンライン上で賭けが行えるゲームを指します。例えば、リアルマネーを使用したライブカジノゲーム、オンラインスロットゲーム、スポーツベッティング、競馬ベッティングなどが、iGamingに含まれます。また、オンラインカジノと称されることもあります。

iGaming分野の評価額は2016年末の時点で約417億8000万米ドルであり、Transparency Market Research(TRM)によると、2024年には約2倍の約1000億米ドルになるとされています。

そんなiGamingが誕生したのは1994年のことでした。この年にMicrogamingが最初のオンラインiGamingウェブサイトを開発します。そして、ジャックポットスロットの「CashSplash」などが誕生しました。そして、1998年になるとPlanetPokerが初のオンラインポーカールームを開設します。

2000年になるとiGamingの利用者数は世界で約800万人に増加し、売上高は20億ドルを突破します。

そして、2010年には100億ドル、2020年にはiGamingの市場規模は596億米ドルと急速に成長してきたのです。そして、今後もiGaming業界は急速に成長することが予想されてます。

このように世界で人気を集めているiGamingですが、ギャンブルであるため問題点もあります。

その1つが国による規制です。iGamingは多くの国で楽しまれていますが、たとえ運営元が現地国で合法的に運営していたとしても、国によってはそのサービスにアクセスすることを制限していることもあるのです。制限される理由の背景には、外国に資金が流出すること、あるいは国内の国営ギャンブルの需要が減ることなどが挙げられます。また、ギャンブルに関する規制は頻繁に変更されるため、国によっては今は良くても後から、iGamingに対する利用ルールが制限されることもあるでしょう。

iGamingの代表的な会社

世界各国では多くのiGaming関連の企業があり、それらの数は年々増加しています。

iGaming業界には主にオペレーターとゲーム供給会社に分けることができます。ここでは具体的にそれぞれにはどのような企業があるのかを見ていきましょう。

iGaming企業のオペレーター

iGaming企業のオペレーターとしては、具体的に以下を挙げることができます。オペレーターの多くはiGamingプラットフォームを運営しているほか、自社でゲーム開発をおこなっているものもあります。

Bally’s (旧Gamesys)

iGaming企業(Ballys)

Bally’sはカジノやリゾート、デジタルスポーツベッティングなどを提供するカジノエンターテイメント企業です。

Bally’sは世界中に約10,000人の従業員を保有しており、アメリカにて14のカジノ、競馬場、18の州におけるオンラインスポーツベッティングライセンスを保有しています。そして、15,800台以上のスロットマシン、500台以上のテーブルゲームを揃えています。

そんなBally’sはiGamingの開発も行っており、世界初となるiGamingスタジオのRAWを開発するなど、多くのゲームを提供しています。

LeoVegas

iGaming企業(LeoVegas)

LeoVegas ABはスウェーデンのモバイルゲーム会社であり、iGamingプラットフォーム・レオベガスを運営しています。LeoVegas Gaming Ltd.は、ストックホルム証券取引所に株式を上場している親会社であるLeoVegas ABの子会社という位置付けになります。

LeoVegas ABはテーブルゲーム、ビデオスロット、プログレッシブジャックポット、ビデオポーカー、ライブベッティングなどの多くのゲームを開発しており、カジノゲームとスポーツベッティングサービスを多くの国際市場に提供しています。

Kindred

iGaming企業(Kindred)

Kindred GroupはUnibet、Maria Casino、32Red など9つのiGamingプラットフォームを運営しているiGamingオペレーターです。そして、Kindredはオンラインポーカー、オンラインビンゴ、スポーツベッティングなどのゲームを提供しています。

Kindredはマルタで登記されている企業ですが、ジブラルタル、ロンドン、ストックホルム、アメリカ合衆国などにオフィスを保有しており、さらにヨーロッパとオーストラリアに小規模なサテライトオフィスを構えています。

iGaming用ゲームの供給会社

iGaming用ゲームの供給会社とは具体的にゲームを開発している企業のことを指します。iGaming用ゲームの供給会社の代表的なものとしては、以下の企業を挙げることができます。

Evolution

iGaming企業(Evolution)

Evolutionは2006年にスウェーデンで設立されたiGaming用ゲームの供給会社です。Evolutionは、iGamingの中でも本物のディーラーと対戦することができるライブカジノに特化しているのが特徴です。

そして、EvolutionはイギリスのGAMBLING COMMISSIONやマルタ共和国のMGA(Malta Gaming Authority)、ALDERNEYをはじめ、イタリア、デンマーク、スペイン、アメリカ合衆国ニュージャージー州の合計6つのライセンスを取得していることから、信頼度の高いゲームプロバイダーとして知られています。

Evolutionは急速に成長しているiGaming用ゲームの供給会社であり、グループの従業員数は4000人を超えています。そして、ヨーロッパだけではなくアメリカにも進出するなど、世界中でビジネスを展開しています。

Evolutionはこれまで100種類以上のゲームを提供しており、ライブカジノにはバカラやポーカー、ブラックジャックなどの定番のものの他、モノポリーライブやクレイジータイムなどユニークなゲームも多くリリースしてきました。

Microgaming

iGaming企業(Microgaming)

Microgamingは、英国マン島を本拠地として1994年に設立された、ソフトウェアプロバイダーです。Microgamingはイギリスやマルタ政府が発行するライセンスを取得しているほか、第三者審査機関「eCOGRA」を共同設立していることから、安心できるソフトウェアプロバイダーだと言えます。

Microgamingは、ポーカー、ビデオスロット、ブラックジャックなどのゲームを開発しており、設立から現在までに開発したゲームの数は800種類を超えています。そして、ランドカジノとオンラインプラットフォームの両方にゲームを提供しています。

International Game Technology

iGaming企業(IGT)

International Game Technologyは、1981年に設立されたソフトウェアプロバイダーの1つです。

International Game Technologyはイギリスに拠点を置いており、ローマ、ラスベガス、フランスのプロヴァンス地方など全世界で1万人をこえる従業員を抱えています。そして、2005年にはWagerWorksを傘下に置くほか、2014年にイギリスのソフトウェアプロバイダーであるGTECHと提携するなど、大手ソフトウェアプロバイダーとして成長してきました。

そんなInternational Game TechnologyはiGamingの開発だけではなく、システム製品、オンラインおよびモバイルのゲーミングソリューションの設計、ソーシャルコンテント、宝くじ製品の提供など幅広い分野で活躍しています。

iGamingが盛んな国

iGamingは多くの国で楽しまれていますが、特にヨーロッパにおいて大きな産業として注目されています。以下では具体的にiGamingが盛んな国を見ていきましょう。

スウェーデン

意外かもしれませんが、スウェーデンはiGamingで有名な国として挙げることができます。

スウェーデンは長年にわたってiGaming産業が盛んであり、オンラインギャンブルが人気を集めているのです。
最近の調査では、スウェーデン人の60%がiGamingプラットフォームで少なくとも一度はギャンブルをしたことがあるというデータもあり、それらの人のうち33%の人は週に1回以上ギャンブルを行なっているとされています。

スウェーデンでiGamingが成功した大きな理由は、政府にあります。スウェーデンでは政府がすべてのギャンブルを一元管理し、ギャンブルをする際の安全性を確保しているのです。これがスウェーデン国内のでギャンブルを後押ししていると言えます。

また、テクノロジーも大きな要因として挙げることができます。スウェーデンはテクノロジーが進んでおり、多くの人がモバイルからiGamingが楽しめる環境が整っています。これにより、iGamingが浸透しやすいのです。

最後の理由としては税制が挙げられます。スウェーデンでは、胴元(カジノなどのオペレーター)のみに収益の約18%が課税される仕組みとなっており、ユーザーに対しては課税はありません。すべての賞金をそのまま受け取ることができるため、ギャンブルをする人が多いのです。

イギリス

イギリスは、ヨーロッパの中でもiGamingが人気を集めている国の1つです。

そして、ゲームオペレーターやプロバイダーの多くがイギリスに拠点を置いています。また、他の国で設立された企業であっても、イギリスに支店を構えていることがよくあります。

iGamingがイギリスで盛んな理由としては、デベロッパーと企業を挙げることができます。イギリスではこれまで有名なカジノブランドやデベロッパーが多数誕生しており、iGamingサービスが人気を集めているのです。

また、マーケティングから消費者まで、すべてが組織化されていることもイギリスのiGamingが人気を集めている理由となっています。そして、スウェーデンと同様、イギリスではギャンブルで得た賞金に課税されることはありません。

マルタ

ヨーロッパにある小さな国であるマルタは他の産業ではあまり知られてはいませんが、iGamingの分野においてはかなり成功している国として挙げることができます。マルタは人口の少ない国ですが、iGaming業界では9000人以上のマルタ国民を雇用しています。また、マルタの経済に7億ユーロ以上の利益をもたらしていることから、iGamingはマルタの経済を支えているとも言われています。

マルタにあるMalta Gaming Authorityは、最も組織化されたギャンブルの管理機関の1つとして知られており、多くの国のギャンブル機関に対してライセンスを付与しています。

無税のイギリスやスウェーデンとは異なり、マルタでは賞金に対して課税されます。これが理由で国もiGamingを推奨しており、多くの人の間で楽しまれているのです。

ドイツ

ドイツではスポーツベッティングが昔から合法的に楽しまれているということもあり、これからiGamingがさらに盛り上がっていくのではないかと注目されています。

現在ドイツのiGaming産業は急速に成長しており、過去3年間だけで、ギャンブル市場は3億ユーロ以上成長しています。

アメリカ合衆国

ヨーロッパ以外の国でiGamingの先進国として知られているのがアメリカ合衆国です。

アメリカ合衆国ではiGamingを楽しんでいる人の数が多く、デベロッパーも多く存在しています。そして、現在アメリカ合衆国のギャンブル産業は、年間1380億ドル近くを売り上げています。

ただ、アメリカ合衆国がヨーロッパほどのiGaming大国となっていない理由としては、法律上の問題が挙げられます。州によってはiGamingを禁止していることもあるので、これによりiGaming人口が増えないということが挙げられます。

iGaming業界の論点

iGaming業界は、成長が著しい産業として注目されていますが、地域によっては、国の制度や法律がしばしば追いついていないこともあるようです。

iGamingを容認して、税金を課すことで当該地域の経済活性化になるため、世界では受け入れる方針が主流です。しかし、マネーロンダリングイカサマなどを問題視したり、国内の賭博ビジネスを守るために、あえて容認しようとしないエリアもあるようです。

特に国内賭博の保護を主張する側の視点では、iGamingの還元率の高さが驚異に感じられているようです。一般的な宝くじやレース系の賭博は、参加者に対する還元率が非常に低い反面、iGamingでは90%以上のものはザラにあります。数学的に考えて、圧倒的に儲かりやすいと考えられる傾向が高いため、iGamingに需要が流れてしまうことを懸念しているようです。

なお、iGamingでは本人確認を義務化している運営元が大半なため、上記で挙げたようなマネーロンダリングに対する懸念は、杞憂に過ぎないのではないでしょうか?

今後は、当該業界に対する正しい実態の認識を広げて、今後どう向き合うべきなのかを慎重に考えなければならないでしょう。