更新日：2024年11月18日
宝くじの高額当選は危険か？
一夜にして目が眩むような大金が手に入る宝くじの高額当選ですが、宝くじの高額当選は危険と言われ、当選者の下に訪れるのは幸運だけではありません。
一生遊んで暮らせるほどの大金が手に入ったら夢のように感じられるでしょうが、そこにはさまざまなリスクが孕んでいます。
大金の管理方法や高額当選を聞きつけて周りに寄ってくる、さまざまな人間関係に頭を悩ませることでしょう。
宝くじの高額当選には、次のようなリスクが潜んでいます。
金銭管理が難しい
宝くじの高額当選により突然大金が手に入ると、ついつい無計画に使ってしまいがちです。
大金が手に入った興奮のまま無計画に散在した結果、短期間で大半を使い切ってしまうことも珍しくありません。
宝くじの高額当選に潜む最初のリスクは、お金の管理が難しくなることです。
「もし宝くじで10億円が当たったら？」と聞かれれば、多少の贅沢はしても大半のお金を貯蓄や投資に回すと回答する方が多いでしょう。
しかし、実際に大金が手に入るとその計画は霧散し、計画的な支出どころか無計画な浪費を繰り返してしまう可能性があります。
非日常の出来事に対して正常性バイアスが働くこともあるでしょうが、強い気持ちで管理しなければ、短期間で全財産を失ってしまうでしょう。
一般的な感覚で10億円はとてつもない大金ですが、数億円の豪邸や数千万円の高級車はとくに珍しくありません。
人間関係が悪化しやすい
高額当選後から回りにさまざまな人間が寄ってきたり、回りの人々の対応が変化したりするのは、宝くじ高額当選者によくあるエピソードです。
何年も会っていない友人や親戚から連絡が来るのは、あるある話といってもよいでしょう。
金銭的な援助を求められたり、投資や融資の話を持ちかけられたりする機会が急に増えます。
高額当選者の資産に興味を持つのは、他人だけではありません。
家族や近い親戚など、本来であれば絶対的な味方であるはずの人間に裏切られるなど、人間関係が悪化するリスクがあります。
精神的なストレスを感じやすい
宝くじの高額当選で大金を手にしたことで、「大金を持っている」事実が余裕を生むこともあれば、一転してプレッシャーやストレスにもなり得ます。
いままで見たこともない大金が手に入り、どう使うべきか、どう管理すべきか、誰になら教えてもよいかなど、さまざまな考えが頭を巡ることでしょう。
詐欺や犯罪に遭遇する不安など、尽きない悩みがストレスになります。
心理的ストレスは睡眠障害やうつ病などの健康問題を引き起こす可能性もあり、生活の質を低下させる大きな問題です。
常にお金の使い方について悩み、精神的に疲弊し日常生活に支障をきたすことがあります。
宝くじの高額当選が危険！世界のホントの話
宝くじは当たらないとは言われるものの、幸運な宝くじの当選者は必ず存在しています。
しかし、誰もが夢見る宝くじの高額当選ですが、必ずしも幸せな結末を迎えるとは限りません。
実際にあった宝くじ高額当選者のエピソードから、どのようなリスクが起こり得るのか見てみましょう。
エピソード1｜ウィリアム・”バッド”・ポスト
Business Insiderによると、ウィリアム・”バッド”・ポストは1988年にペンシルベニア州の宝くじで1,620万ドルを当選しましたが、1年も経たずして100万ドルの借金を抱えてしまいました。
宝くじ高額当選後、ポストは実の兄からは当選金目当てに命を狙われたり、元恋人から当選金の3分の1を渡すよう訴訟を起こされるなど、生活が一変します。
兄は殺し屋を雇った罪で逮捕されたものの、ポスト自身もファミリービジネスに資金を注ぎ込んだ結果、失敗して多額の借金を背負ってしまいました。
借金地獄に嫌気が指したポストは、取り立て人に向けて発砲した罪で服役することに。
ポストは悪夢のような1年を経て「お金持ちになる前の方がずっと幸せだった」と語り、2006年に亡くなるまで、月450ドルとフードスタンプで静かに暮らしました。
エピソード2｜マイケル・キャロル
Business Insiderによると、わずか19歳のマイケル・キャロルがイギリスの宝くじで970万ポンド(約1,500万ドル)もの大金を当てたものの、その後人生が急降下してどん底に陥ったという話が紹介されています。
2002年に宝くじに当選し大金を手にしたキャロルは、ドラッグやパーティー、売春婦、車に多額のお金を使い、わずか5年ですべての当選金を使い切ってしまったそうです。
当時デイリー・メール紙が取材した際、キャロルは最後に「昔の仕事に戻りたい」と語っています。
エピソード3｜エヴリン・アダムス
Business Insiderによると、エヴリン・アダムスは1985年と1986年に2度も宝くじに当選した、珍しいほど宝くじに当たりやすい人で、合計540万ドルを手にした幸運な人物です。
ほとんどの方が人生で1度も宝くじの高額当選がないまま過ごすのに対し、2度も当選したアダムスですが、その幸運も長くは続きませんでした。
アダムスは、宝くじの高額当選で多額のお金を手に入れた結果ギャンブル依存症になり、アトランティックシティでほとんどのお金を使い果たしてしまいます。
日本のパチンコ店であれば、どれだけ負けても1日20万円ほどですが、本場のカジノはそう優しくありません。
希望すれば青天井でレートを上げられるため、あっという間に資産が底を尽きます。
1993年にニューヨーク・タイムズ紙がアダムスを紹介したところ資金援助の申し出が殺到しますが、彼女は「どこにいっても誰かが私を知っている」とストレスを感じながら生きることを嘆いていました。
エピソード4｜ルーク・ピタード
Business Insiderによると、ウェールズ生まれのルーク・ピタードは2006年に130万ポンド(約1億9000万円)のジャックポットを当てました。
思わぬ大金が手に入ったピタードはカナリア諸島への旅行、結婚式や自宅に散財します。
当選金のほとんどを使い切ってしまったピタードは、1年半後にマクドナルドの仕事に戻ることを余儀なくされます。
ピタードは2008年、テレグラフ紙に対して「みんな、私のことをちょっとおかしいと思っているけれど、人生にはお金以上のものがあるんだ」と、経験を語るとともに「億万長者になる前はマクドナルドで働くのが大好きだった」とも語りました。
エピソード5｜ジャック・ウィッタカー
Yahoo! financeによると、ウェストバージニア州の建設作業員だったジャック・ウィッタカーは、2002年にパワーボールのジャックポット3億1400万ドルを当てて億万長者になりました。
ウィッタカーは教会、食堂のウェイトレス、家族、見知らぬ人や地元のストリップクラブへの高額寄付によろこびを感じ、お金がなくなるまで周りへの施しを続けます。
その後、ABCニュースに対して「自分は呪われている」と話したときから彼の人生は一変。
妻は去り、家は全焼し、娘をガンで亡くし、孫娘をもドラッグで亡くしてしまいます。
2020年に72歳で亡くなったウィッタカーの物語は、宝くじが人生を破滅させるリスクを語る最も極端な教訓の1つです。
エピソード6｜デイビッド・リー・エドワーズ
Yahoo! financeによると、ケンタッキー州に住むデイビッド・リー・エドワーズは2001年に2,700万ドルの宝くじに当選しました。
莫大な当選金を得たエドワーズでしたが、当選金は5年と持たず、夫婦で薬物中毒に陥りました。
豪邸、飛行機、何十台もの高級車を購入したエドワーズは、わずか3か月で300万ドルを使い果たし、1年を待たずに半分以上の当選金がなくなってしまいます。
2006年までには薬物依存にも陥り、宝くじ高額当選からわずか12年後、58歳の若さでエドワーズは一人さみしく息を引き取りました。
エピソード7｜ミッキー・キャロル
Yahoo! financeによると、ミッキー・キャロルは19歳のときにイギリスの宝くじに当選して1,180万ドルの大金を手にしました。
若くして幸運な億万長者になったキャロルをメディアは取り上げましたが、話題は彼が驚くべきスピードで当選金を使い果たしたことでした。
宝石や車などのほか、ドラッグパーティーに散在する彼に対して、メディアは「ロトの暴れん坊」と揶揄します。
2016年、キャロルは週数百ドルの給料をもらいながら、屠殺場で働いているそうです。
エピソード8｜ジェフリー・ダンピア
Yahoo! financeによると、ジェフリー・ダンピアは1996年にイリノイ州の宝くじで2000万ドルの高額当選をした、幸運な人物です。
高額当選を機に家族全員でフロリダ州へ移住したのち、ポップコーンビジネスへの投資が成功して軌道に乗りますが、妻の妹ビクトリア・ジャクソンがすべてを壊します。
2人は何年もの間不貞をはたらいていましたが、ジャクソンは新しい恋人と共謀してダンピアの資産を奪おうと計画。
2005年、ジャクソンと恋人の手により、ダンピアは39歳の若さで殺害されました。
エピソード9｜カリー・ロジャース
Yahoo! financeによると、カリー・ロジャースは2003年、16歳の若さで230万ドルの宝くじに当選しました。
イギリス最年少にして誰もが羨む大金を手に入れたロジャースでしたが、若い彼女が大金を管理するのは難しかったようです。
ロジャースは、コカインに30万ドルもの大金を使ったほか、整形手術、高級服、プレゼントやパーティーなどに当選金を散財。
当選から10年後の2013年には、彼女の口座残高は2,500ドル程しかありませんでした。
薬物使用中に事故を起こして運転禁止処分を受け、33歳で無一文になったロジャースは国の給付金で生活しているそうです。
宝くじの高額当選が危険！世界の先人の知恵袋
宝くじの高額当選者が悲劇に見舞われる事例は珍しいものではなく、宝くじの登場以来いくつも起こっています。
そこで得た経験や知識を基に、世界の先人たちはさまざまな教訓を遺しました。
ここでは、宝くじ高額当選者の心得をいくつか紹介します。
信頼している人も変わり得る
一攫千金で人生が一変すると、まわりには新たな人々が寄ってきます。
大金を手に入れた者に対する嫉妬や妬みから、昔からの友人や信頼していた家族ですら人が変わったように接してくることも少なくありません。
さまざまな理由をつけてお金を要求してくるなど、別人のように接してくる相手を見てストレスを感じたり喪失感を感じることもあるでしょう。
また、自分自身の価値観や生活環境の大きな変化も否定できません。
宝くじ高額当選後も変わらず質素な生活を続けられる、奇特な人もいます。
しかし、大金を手にしたことで起こるさまざまな誘惑は、非常に魅力的です。
自分自身の態度が変わってしまったことを理由に、周囲から疎まれたり避けられることもあるでしょう。
さまざまな人間関係の変化を対処するためには、冷静な判断と確固たる信念が必要です。
一瞬で得たお金は失いやすい
数百万～数千万分の1とも言われる宝くじの確率で一攫千金を成し遂げた快挙は素晴らしいものですが、そのお金の持続的な管理は容易ではありません。
多くの場合、高額当選者はお金の使い方に悩み、結果として無駄遣いや浪費に走り、短期間で全財産を失うことも。
こうした問題はオンラインカジノにも当てはまり、オンラインスロットのジャックポットに当選したり大勝利を収めた後に散財したり、大勝利の経験が忘れられずに高額ベットを繰り返して結局勝利金を全て使い果たしてしまうなんてことも起こり得ます。
宝くじやオンラインカジノのようなギャンブルでお金を増やすには、お金の価値を理解し、計画的な使用が重要です。
一度変えた生活水準は戻しにくい
宝くじ高額当選で使えるお金が増えると、日常生活で使う道具や食べ物がグレードアップし、高級品や贅沢品などで生活のクオリティが上がります。
高級食材を堪能したり、ブランド物を気軽に身に着けたりできる生活は魅力的でしょう。
しかし問題は、1度上がった生活水準を下げるのが難しい点です。
好きなもの食べ、身につけ、使える自由な生活から、自由に食べたり買ったりできない質素な生活へ自発的に戻すのは至難の業です。
当選金が十分に残っていて悠々自適な生活を送れるうちはよいのですが、徐々に当選金の残高が減ってきて節約の必要性が見えはじめると大きなストレスになります。
常に現実を見据え、適切な節約と、浪費ではなく投資に回すなど、どうお金を増やすかが重要です。
宝くじの高額当選で危険を回避する方法
宝くじ高額当選者に起こり得るリスクがわかったところで、リスクを回避する方法を紹介します。
大切なのは適切な資金管理です。
たとえ10億円もの大金があったとしても、100円や1,000円のものがそのまま100円や1,000円のものに見える感覚を失わないようにしましょう。
ファイナンシャルアドバイザーを雇う(賢く投資)
ファイナンシャルプランナー(FP)は、個人、企業を問わず財務状況を分析し、適切な資産運用や保険などの選択をアドバイスする職業です。
多方面から多角的にお金に関するアドバイスをもらえるので、宝くじの当選金を減らすどころか増やしながら生活する方法が見つかる可能性があります。
宝くじの高額当選で大金を手にしても、そのまま何もしないでいれば資産は減っていくだけです。
せっかく大きな運用資金ができたのであれば、その資金を適切に運用して資産を増やし続けられるのが理想的。
信頼できるファイナンシャルアドバイザーを雇い、将来のための賢い投資を考えるのが望ましいでしょう。
適切なアドバイスを受ければ、お金を守るだけでなく増やせる可能性もあります。
ノーと言える勇気を持つ
周囲からの無理な要求や誘惑に対して断る勇気を持つことが大切です。
宝くじの高額当選者は、お金を借してほしい、助けてほしいと相談されることが多々あります。
場合によっては、借金の肩代わりや連帯保証人担ってほしいとお願いされる可能性もあるでしょうが、できる限りリスクは排除したほうが賢明です。
自発的に助けたい、協力したいと思って相談に乗る場合はまだしも、自分の財産を守るためにノーと言える強さを持ちましょう。
予算を設定し、それを超過しない
10億円の高額当選も、無計画に散在してしまえばあっという間になくなってしまいます。
宝くじで高額当選したからといって無計画に支出するのではなく、当選前と変わらない計画的な支出が大切です。
必要なものにはお金を使いつつも、不要な支出は極力避けましょう。
毎月の支出額の予算を設定し、それを超えないよう計画的で賢明なお金の使い方を続けることが必要です。
まとめ
宝くじの高額当選は、生活環境を一変させます。
以前とはまったく違う環境に戸惑うこともあるでしょうが、先人の経験から得た教訓を糧に計画的な生活を続けることを意識しましょう。
せっかくの高額当選も、ほんの小さな心の緩みから破滅に至った例は少なくありません。
お金の専門家ファイナンシャルプランナーに相談するなど、今だからこそ使える知識、取れる手段を駆使して資産をさらに増やせるような取り組みが賢明です。
宝くじの高額当選は危険と言われても、ある日突然訪れる幸運の時に備えて、普段から必要な知識を身に着けておけば心配ありません。
一攫千金のチャンスを逃さないように、ぜひ宝くじを購入して夢を膨らませてみてはいかがでしょうか？
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小山道也
カジマル編集長担当、オンカジ業界専門家
オンカジ業界経験10年超。コンサルタントとして就業した後に、欧州でビジネス修士号を取得。そして、海外マーケテシング企業にて、オンラインカジノのメディア立ち上げに携わり、今に至る。 論理思考や分析思考をもとに、入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説するのが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。当メディアの運営以外では、オンカジサイト立ち上げ時の外部アドバイザーとしても活動している。
斉藤亜季
コンテンツ制作担当
オンカジ運営側でカスタマーサポート、キャンペーン企画、マーケティング、そしてトラブル対応など多岐に渡る役割を経験。その後、幅広い経験が認められ、カジマル.comのエディトリアルチームに参画。 過去には、ホスピタリティマネジメントの学士号を取得し、実務経験も積んでいるため、顧客管理に対する知識が深い。そのため、利用者目線での分析を得意とする。オンカジ業界はまだサービス面での改善が必要であると考え、率直な批評もいとわない。
