更新日:2024年11月18日
モンテカルロ法のシミュレーションとは?
モンテカルロ法のシミュレーションとは、実際にモンテカルロ法をカジノゲームで実践すると、どのようにベット額が変動し、負けた場合と勝った場合で収支にどう影響を与えるのかを示したものです。
カジノで攻略法を実践する場合、いくら軍資金を用意しておくべきか、負けた場合の損失額、勝った場合の利益はどの程度になるのかなどの、具体的な数字がわかればイメージしやすくなります。
モンテカルロ法のような複雑な攻略法であるほど、シミュレーションは非常に重要な要素です。
そこで今回は、モンテカルロ法のシミュレーション表でわかること、シミュレーション早見表の見方、シミュレーション結果に基づいたモンテカルロ法の考察などについて解説します。
モンテカルロ法のシミュレーション表でわかること
モンテカルロ法のシミュレーション表を確認すれば、モンテカルロ法のゲームフローと収支計算がひと目でわかります。
つまり、モンテカルロ法は本当に効果のある攻略法なのかどうかが一目瞭然です。
もちろん大前提として、モンテカルロ法のやり方を理解していなければ、どれだけ参考になるシミュレーション結果も役に立ちません。
シミュレーション表をチェックする前に、しっかりとモンテカルロ法のやり方を理解しておきましょう。
以下にもう少し詳しく、モンテカルロ法のシミュレーション表でわかることを解説します。
モンテカルロ法を使ったゲームフロー
モンテカルロ法のシミュレーション表を見れば、どのように賭け金を変えていくか、具体的なゲームフローがわかります。
ゲームフローがわかれば、事前にいくら軍資金を用意しておくべきか目安にもなります。
メモ書きが必須で複雑なモンテカルロ法だからこそ、実践前のゲームフロー理解はとても大切です。
つまり、シミュレーション表は、難しいモンテカルロ法のイメージに不可欠な存在と言っても過言ではないでしょう。
モンテカルロ法の収支計算
モンテカルロ法は勝敗のバランス、タイミングによって最終的な収支に違いが出るため、シミュレーション表を確認すれば、収支計算が簡単にわかります。
勝った時点で初回ベット額と同額の収益が得られるマーチンゲール法であれば、わざわざ収支計算する必要はありません。
しかし、常に異なる収支のモンテカルロ法に関しては、話は別です。
複雑なロジックで組まれているモンテカルロ法こそ、シミュレーション表が収支計算に役立ちます。
モンテカルロ法のシミュレーション早見表の見方
モンテカルロ法のシミュレーション表が、どれだけ重要なデータなのかわかりましたね。
では、実際にどのように利益が増えていくのかを見てみましょう。
まずは、最初のベット額を$1(数列の左端)に設定し、払戻が2倍のゲームで10ゲームまでの賭け方を早見表で示します。
【2倍配当の場合】
ゲーム数 | ベット額 | 負けた場合 | 累計損失 | 勝った場合 | 累計利益 |
1 | $4 | -$4 | -$4 | $8 | $4 |
2 | $5 | -$5 | -$9 | $10 | $5 |
3 | $6 | -$6 | -$15 | $12 | $6 |
4 | $7 | -$7 | -$22 | $14 | $7 |
5 | $8 | -$8 | -$30 | $16 | $8 |
6 | $9 | -$9 | -$39 | $18 | $9 |
7 | $10 | -$10 | -$49 | $20 | $10 |
8 | $11 | -$11 | -$60 | $22 | $11 |
9 | $12 | -$12 | -$72 | $24 | $12 |
10 | $13 | -$13 | -$85 | $26 | $13 |
ベット額はとっても穏やかで、急激な上昇はありません。
ただし、10ゲーム連続で負けた場合、最大で$85の損失が発生します。
しかし、勝率約50%の2倍配当ゲームで10連敗する確率は約0.1%です。
余程展開が悪くない限り、ここまで累計損失が生じる可能性は極めて低いです。
では、3倍配当のゲームではどうでしょうか?
ベット額は2倍配当のゲームと変わりませんが、勝った場合の利益が大きくなります。
【3倍配当】
ゲーム数 | ベット額 | 負けた場合 | 累計損失 | 勝った場合 | 累計利益 |
1 | $4 | -$4 | -$4 | $12 | $8 |
2 | $5 | -$5 | -$9 | $15 | $10 |
3 | $6 | -$6 | -$15 | $18 | $12 |
4 | $7 | -$7 | -$22 | $21 | $14 |
5 | $8 | -$8 | -$30 | $24 | $16 |
6 | $9 | -$9 | -$39 | $27 | $18 |
7 | $10 | -$10 | -$49 | $30 | $20 |
8 | $11 | -$11 | -$60 | $33 | $22 |
9 | $12 | -$12 | -$72 | $36 | $24 |
10 | $13 | -$13 | -$85 | $39 | $26 |
3倍配当ゲームの勝率は約33%なので、10連敗する確率は約1.82%です。
2倍配当ゲームと比べて、10連敗する確率は完全に無視できるものではありません。
しかしどれだけ連敗しても、3倍配当のゲームでモンテカルロ法を実践すれば、最終的に必ず利益が確定します。
ただし、軍資金に余裕がなければ、連敗時にモンテカルロ法を続けたくても続けられなくなる可能性があります。
万が一のことを考え、3倍配当ゲームでモンテカルロ法を実践する場合には、ある程度余裕を持って軍資金を用意しておきましょう。
モンテカルロ法の実践シミュレーション
モンテカルロ法がどんなゲームフローで、どのように収支が動くのか?
バカラ・ルーレット・ブラックジャックで実践シミュレーションし、本当に効果のある攻略法なのかを検証してみました。
あくまでもシミュレーションなので、常に同じ挙動になるとは限りません。
しかし、モンテカルロ法がどれだけ確立したロジックなのか理解できるはずです。
モンテカルロ法のシミュレーション-1
バカラでモンテカルロ法をシミュレーションする場合、Bankerコミッション(手数料)を考慮する必要があります。
一般的なバカラでは、Bankerに賭けて勝つとベット額の5%が手数料として差し引かれます。
確かに微々たる手数料ですが、最終的な収益に影響を与えます。
ノーコミッションバカラの場合も同じで、Bankerに賭けて「6」で勝った場合、50%の手数料が差し引かれます。
これを考慮し、若干勝率は下がりますがBankerには賭けずPlayer一択でシミュレーションしてみました。
ゲーム数 | 数列 | ベット額 | 勝敗 | 損益 | 累計損益 |
1 | 1 2 3 | $4 | 勝ち | +$4 | +$4 |
2 | 1 2 3 | $4 | 勝ち | +$4 | +$8 |
3 | 1 2 3 | $4 | 負け | -$4 | +$4 |
4 | 1 2 3 4 | $5 | 勝ち | +$5 | +$9 |
5 | 2 3 | $5 | 負け | -$5 | +$4 |
6 | 2 3 5 | $7 | 負け | -$7 | -$3 |
7 | 2 3 5 7 | $9 | 負け | -$9 | -$12 |
8 | 2 3 5 7 9 | $11 | 勝ち | +$11 | -$1 |
9 | 3 5 7 | $10 | 勝ち | +$10 | +$9 |
10 | 1 2 3 | $4 | 負け | -$4 | +$5 |
最後の10ゲーム目は余計でしたが、9ゲーム目までの戦績は5勝4敗と勝ち越し、+$9という結果になりました。
10ゲーム目を合わせれば5勝5敗ですが、結果がイーブンでもしっかりと利益は残るので、バカラの必勝法として活用できますね。
モンテカルロ法のシミュレーション-2
ルーレットでモンテカルロ法をシミュレーションする場合に、使用できるルーレットの賭け方は、2倍配当(赤/黒・偶数/奇数・High/Low)か3倍配当(ダズンベット・カラムベット)のいずれかです。
確かに2倍配当の方が勝率は高いですが、勝敗の展開次第ではモンテカルロ法が成功しても全ての損失を回収できない場合があります。
もしルーレットでモンテカルロ法を実践するなら3倍配当の賭け方をおすすめします。
また、ルーレットには大きくアメリカンルーレットとヨーロピアンルーレットがあり、少しでも勝率を高めるためには、「0」のみのヨーロピアンルーレットを選びましょう。
以下のシミュレーションは、ヨーロピアンルーレットを使い、3倍配当のダズンベット・カラムベットへ賭けて実践してみた結果です。
ゲーム数 | 数列 | ベット額 | 勝敗 | 損益 | 累計損益 |
1 | 1 2 3 | $4 | 負け | -$4 | -$4 |
2 | 1 2 3 4 | $5 | 負け | -$5 | -$9 |
3 | 1 2 3 4 5 | $6 | 負け | -$6 | -$15 |
4 | 1 2 3 4 5 6 | $7 | 負け | -$7 | -$22 |
5 | 1 2 3 4 5 6 7 | $8 | 勝ち | +$16 | -$6 |
6 | 3 4 5 | $8 | 負け | -$8 | -$14 |
7 | 3 4 5 8 | $11 | 負け | -$11 | -$25 |
8 | 3 4 5 8 11 | $14 | 負け | -$14 | -$39 |
9 | 3 4 5 8 11 14 | $17 | 勝ち | +$34 | -$5 |
10 | 5 8 | $13 | 勝ち | +$26 | +$21 |
10ゲームで3勝7敗と大きく負け越しましたが、最終的な累計損益は+$21です。
途中、-$34まで損益が出ましたが、その後の2連勝でしっかり回収&利益確保に成功しました。
ルーレットの必勝法としても、モンテカルロ法は有効だと証明されましたね。
モンテカルロ法のシミュレーション-3
ブラックジャックでモンテカルロ法をシミュレーションする場合、追加ベットが必要なベーシックストラテジーは無視しなければいけません。
つまり、ブラックジャックのベーシックストラテジーでダブルダウンとスプリットが選択された場合、ヒットかスタンドをハンドの合計数により選択する必要があります。
もちろん、インシュランスやサレンダーはなしです。
ただし、ヒットかスタンドかは、ベーシックストラテジーに従います。
また、ナチュラルブラックジャックが完成し2.5倍の配当を獲得した場合は、0.5倍分のみそのまま利確します。
ゲーム数 | 数列 | ベット額 | 勝敗 | 損益 | 累計損益 |
1 | 1 2 3 | $4 | 負け | -$4 | -$4 |
2 | 1 2 3 4 | $5 | 負け | -$5 | -$9 |
3 | 1 2 3 4 5 | $6 | 勝ち | +$6 | -$3 |
4 | 2 3 4 | $6 | 負け | -$6 | -$9 |
5 | 2 3 4 6 | $8 | 勝ち(BJ) | +$8 | -$1 |
6 | 3 4 | $7 | 負け | -$7 | -$8 |
7 | 3 4 7 | $10 | 負け | -$10 | -$18 |
8 | 3 4 7 10 | $13 | 負け | -$13 | -$31 |
9 | 3 4 7 10 13 | $16 | 勝ち | +$16 | -$15 |
10 | 4 7 10 | $14 | 勝ち | +$14 | -$1 |
2倍配当のゲームなので、累計損益が-$1と損失が発生してしまいました。
このように連敗が続くと、モンテカルロ法が成功してもマイナス収支で終わってしまう場合もあるので注意しましょう。
しかし、5ゲーム目でBJ(ブラックジャック)が完成したため、$4は利確しています。
つまり、モンテカルロ法上の累計損益は-$1ですが、実際には+$3で勝利しており、ブラックジャックの必勝法として使用できますね。
シミュレーション結果に基づきモンテカルロ法を考察
バカラ・ルーレット・ブラックジャックでモンテカルロ法をシミュレーションしてみた結果、安定感が抜群の攻略法だとはっきりとわかりました。
「モンテカルロ法は勝てない」と思ってるプレーヤーも多いですが、そんなことはありません。
ブラックジャックのみマイナス収支でしたが、これは展開が悪すぎたことが原因です。
2倍配当のゲームでモンテカルロ法を使えば、十分に起こりえる結果です。
しかし成功さえすれば、たとえマイナス収支でも最小限に抑えられます。
ブラックジャックであれば、たった1回のナチュラルブラックジャックで、結果的には利益が出る場合もあります。
ただシミュレーション結果から考察すると、やはりモンテカルロ法はルーレットのダズンベット、もしくはカラムベットにおすすめの攻略法だと断言できます。
途中で資金ショートを起こさないためにも、十分な軍資金を用意し、3倍配当のモンテカルロ法にチャレンジしましょう。
モンテカルロ法のシュミレーションに関するよくある質問
最後に、モンテカルロ法のシミュレーションに関するよくある質問と回答をまとめました。
モンテカルロ法のシュミレーションや計算アプリはある?
モンテカルロ法は、数列を足したり消したりなど、ロジックに従って少々複雑なメモ書きが必要なため、間違えずに正しく実践するためのシミュレーターや計算アプリもリリースされています。
モンテカルロ法を含む9種類の攻略法に対応した「Casino Bet」、10種類の「System Bet Calculator」などが計算アプリとして有名です。
モンテカルロ法を実践できるゲームは?
モンテカルロ法を実践できるのは、バカラやブラックジャック、ルーレットなどの2倍・3倍配当の賭け方が可能なゲームです。
ただしバカラにはBanker手数料、ブラックジャックにはベーシックストラテジーがあるため、おすすめは控除率が低いヨーロピアンルーレットです。
まとめ
今回は、実践シミュレーションでモンテカルロ法を検証し、実際にシミュレーションで出た結果の考察についてまとめてみました。
シミュレーション結果からわかるように、モンテカルロ法は途中で損失が発生しても、最終的には利益の確保に繋がる画期的な攻略法だとわかりましたね。
ただし、バカラのシミュレーションのように、モンテカルロ法自体は成功しても、2倍配当のロジックではマイナス収支で終わってしまう場合もあります。
確実な利益を求めているのなら、3倍配当のロジックを使ったモンテカルロ法がおすすめです。
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小山道也
カジマル編集長担当、オンカジ業界専門家
オンカジ業界経験10年超。コンサルタントとして就業した後に、欧州でビジネス修士号を取得。そして、海外マーケテシング企業にて、オンラインカジノのメディア立ち上げに携わり、今に至る。 論理思考や分析思考をもとに、入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説するのが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。当メディアの運営以外では、オンカジサイト立ち上げ時の外部アドバイザーとしても活動している。
斉藤亜季
コンテンツ制作担当
オンカジ運営側でカスタマーサポート、キャンペーン企画、マーケティング、そしてトラブル対応など多岐に渡る役割を経験。その後、幅広い経験が認められ、カジマル.comのエディトリアルチームに参画。 過去には、ホスピタリティマネジメントの学士号を取得し、実務経験も積んでいるため、顧客管理に対する知識が深い。そのため、利用者目線での分析を得意とする。オンカジ業界はまだサービス面での改善が必要であると考え、率直な批評もいとわない。