更新日:2024年11月20日
画像出典:FanDuel Sportsbook公式X
“https://twitter.com/FDSportsbook/status/1749270663704019225/photo/1”
アメリカにおけるスポーツベッティングの人気が高まる中、スポーツブックメーカーは2023年のNFL(アメリカンフットボール)シーズンをターゲットに、広告出稿を大幅に増加させました。
2023年9月1日から12月26日までの期間におけるテレビ広告への出稿額は、前年比で10%増加し、約2億3780万ドルに達しました。
この広告出稿額の増加は、新規参入するブックメーカーと既存企業市場への積極的な参入によるものです。
まず、ESPNのようなスポーツ放送局やNFLグッズを制作するFanaticsなど、NFLと関わりが深い企業がスポーツベッティング市場に参入しています。
さらに、DraftKingsやFanDuelのようなブックメーカーもNFL市場に参入し、NFLにおけるスポーツベッティング市場の競争激化が、広告出稿費増額の背景にあります。
結果として、スポーツベッティング関連の広告表示は前年比で52%増加し、合計で207億回の表示回数を記録しました。
この大幅な増加は、アメリカにおけるスポーツ番組の放送回数が、前年の約2万6950回から約5万981回へと倍増したことが大きな要因です。
このデータは、スポーツベッティングへの関心の高まりにより、既に成熟した米スポーツ市場がさらに成長していることを示しています。
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画像出典:NFL on Prime Video公式X
“https://twitter.com/NFLonPrime/status/1749243991290184048/photo/1”
アメリカのスポーツブックメーカーは、その広告戦略において顕著な変化を遂げています。
これまでの主流であった従来のスポーツイベントのテレビ放送や、スポーツ専門チャンネルに加え、最近ではデジタル化の波に乗り、Amazon Primeの人気番組「Thursday Night Football」など、オンラインストリーミングサービスへの広告展開を、積極的に行っています。
この戦略の変化は、消費者のメディア利用の変化に合わせたものです。テレビからデジタルストリーミングへと視聴者の関心が移行する中、スポーツブックメーカーは、より多様なチャネルを通じて、潜在的な顧客にリーチすることを目指しています。
特に、アマゾンプライムのようなプラットフォームでは、従来のテレビ放送とは異なる視聴者層にアプローチでき、新しい顧客層の獲得に繋がります。
さらに、NFLなどのアメリカの人気スポーツに対する各ブックメーカーの多様な広告戦略は、スポーツベッティングがスポーツを消費者にとって、よりパーソナライズされたものへと変化させていることを示しています。
このようなスポーツブックメーカーの広告戦略の変化は、他の市場セグメントにも新たな刺激をもたらし、業界全体の発展にも繋がることが期待されています。
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画像出典:Super Bowl公式X
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アメリカにおけるNFLとスーパーボウルの高い人気は、スポーツブックメーカー間の競争を激化させ、米スポーツベッティング市場の成長に大きく貢献しています。
2023年において、アメリカで最も視聴された100件のテレビ放送のうち、93件がNFLゲームで占められるなど、NFLはテレビ放送の大部分を支配しています。
中でもNFLのチャンピオンチームを決める優勝決定戦スーパーボウルは、年間を通じて最も高い視聴率を誇るスポーツイベントです。2024年2月にはラスベガスでの開催を控え、盛り上がりを見せています。
この人気を背景に、スポーツブックメーカーは、スーパボウルへのベットが増えることを期待し、期間中の広告出稿を増やす見込みです。
注目すべき点は、TBS、FXX、truTV、ディスカバリーライフチャンネル、アメリカンヒーローズチャンネルなど、スポーツのライブ番組で主に知られていないネットワークでも、スポーツベッティングの広告放送が増加していることです。
アメリカでは、現在40近い州でスポーツベッティングが合法化されており、過去5年間で利用人口が大幅に増加しています。
NFLシーズンとスーパーボウルは、アメリカのスポーツベッティング業界において、年間を通じて最も競争が激化する重要な時期の一つと言えるでしょう。
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アメリカのスポーツブック企業がNFLシーズン中に広告支出を増加させたことは、国内のスポーツベッティングの人気が高まっていることを示しています。
スポーツベッティングの普及は、スポーツメディアやテレビ局に加え、州の税収にも大きな恩恵をもたらしています。
さらに2024年には、カリフォルニアやジョージアなど人口の多い州での合法化が進むと予想されています。このことから、アメリカにおけるスポーツベッティングの人気と企業間の競争は、さらに激しくなるでしょう。
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小山道也
カジマル編集長担当、オンカジ業界専門家
オンカジ業界経験10年超。コンサルタントとして就業した後に、欧州でビジネス修士号を取得。そして、海外マーケテシング企業にて、オンラインカジノのメディア立ち上げに携わり、今に至る。 論理思考や分析思考をもとに、入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説するのが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。当メディアの運営以外では、オンカジサイト立ち上げ時の外部アドバイザーとしても活動している。
西尾昇
コンテンツ制作担当
ディーラーとしてゲーミング業界に携わる。その後、表舞台からは身を引き、コンテンツ制作に回り、ルーレットやバカラのゲーム解説や攻略記事をはじめ、オンカジ比較評価記事やボーナスの解説コンテンツの制作に従事。業界での人脈が広く、各社のキーパーソンと繋がっているので裏情報にも精通。カジマル.comでは、業界の隅々を分かりやすく解説し定評を得る。エディトリアルメンバーの中ではエキスパートとして立ち回っている。