更新日:2024年11月22日
海外でビジネスを展開するためのはじめの一歩~領域展開:グローバルでの人間関係~
グローバル市場への進出は、多くの日本のスタートアップにとって夢であり、挑戦です。
しかし、この夢を現実に変えるためには、言語や文化の違いを越え、信頼できる人間関係を築くことが不可欠です。今回は、世界のスタートアップシーンで注目を集める白石憲正氏の成功の軌跡を追います。
説明いただく際は、以下の4点にまとめて解説頂きました。以降で詳細を紹介していきます。
- 突然の転機、新たなビジネスモデルへのシフト
- 信頼できるパートナーの探求
- 文化の違いを超えたコミュニケーション
- グローバル市場への挑戦
突然の転機、新たなビジネスモデルへのシフト
海外で起業するとなると、様々な障壁があり、実際に実行するにはかなりの覚悟が要りそうですが、なぜ海外でビジネスを始めることになったのでしょうか?
白石氏:
2020年、新型コロナウイルスの流行は、世界中のビジネスに影響を与えましたよね。日本国内でも緊急事態宣言が発令され、多くの企業がその影響を受けました。当時、私は福岡を拠点とする企業を経営していましたが、この会社も例外ではありませんでした。
特に、その会社の事業内容が、スポーツイベント向けソフトウェアを提供することでしたので、イベントの中止は、事業を揺るがす大きな事態でした。しかし、当時は、この危機をビジネスモデルの転換点と捉え、グローバル市場への進出を決意したのです。
その後は、市場調査を行い、次のビジネス創出にも目処がたったところで、福岡での事業は、売却し、次の海外での起業の資金としました。そういった運びで、世界でビジネスを展開する構想が着々と具体化していったのです。
信頼できるパートナーの探求
起業、特にIT関連でサービスや事業を行うビジネスとなると、協力者が必要となると思いますが、その点についてはどう克服したのでしょうか?
白石氏:
まずは、新しいビジネス領域への一歩として、グローバルなスタートアップシーンに目を向けました。
私にとって、成功の鍵は信頼できるパートナーとの関係構築にありました。コロナ禍という状況もありましたし、インターネットとソーシャルメディアを駆使し、潜在的なビジネスパートナーへのアプローチを開始しました。その業界に関連するキーワードで検索し、片っ端から愚直にコンタクトをとっていきました。
世界では安全と言われている日本でさえ、悪徳業者が一定量いますので、海外にはそれ以上の数の危険が潜んでいます。ましてや、対面で会うことなく、オンラインでのみアプローチしているため、その危険性はさらに高いと言えるでしょう。
その中で、誰が信頼できるパートナーになりえるかを選ぶことは、非常に重要です。私が、その際に実施した選定方法は、返信の速さやコミュニケーションの信頼性でふるいにかける手法でした。
コミュニケーションのスピードが遅い、あるいは論理を欠いた応答は、誠意や真剣味が薄く、信頼には値しないとみなしています。一緒に事業を作り上げるためには、ビジョンを共有し、苦楽を共にすることをいとわないくらいのコミットメントが必要です。ですので、逆をいえば、スピーディーかつ論理的なコミュニケーションができる、情熱と誠意のある仲間を抽出したということです。
文化の違いを超えたコミュニケーション
英語という第2言語でかつ、文化が異なるビジネスパートナーとコミュニケーションをとる際は、どのような点に注意していましたか?
白石氏:
海外でのビジネス展開では、単に言葉を交わすだけでなく、文化の違いや現地のビジネス習慣への理解が求められます。私は、相手の言葉を疑いながらも、整合性を見極める能力を持つことで、真のパートナーを見分けることができました。
例えば、見積もり金額にしても、1度目の提示金額をそのまま受け入れるのではなく、精緻な明細を要求するようにしました。いくら文化が違ったとしても、会計の概念は世界共通です。辻褄が合わない説明はもってのほか、急な大幅ディスカウントなど、元々の提示額に誠意がないことの表れです。
文化が違うからと、無理に合理性を曲げようとせずに、ビジネスとして真っ当かどうかの尺度を大切にしていけば、文化の違いを超えたコミュニケーションを取ることが可能です。
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グローバル市場への挑戦
コラム「第3回:海外でビジネスを展開するためのはじめの一歩」でお話し頂いた、白石憲正氏の経験から学ぶべきことは、以下の通りです。
白石氏の挑戦は、日本国内の経験を生かしつつ、海外での新たな人間関係を築くことにありました。白石氏の経験から学べるのは、グローバルなビジネス展開において、人間関係の構築がいかに重要かということです。
全5回「連続起業家|白石憲正が語る欧州でのスタートアップ挑戦」:
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