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ジブラルタルライセンス取得のオンラインカジノ
ジブラルタルとは
まずは、ライセンスについて詳しくみる前に、ジブラタルがどのような国かについて確認していきましょう。
ジブラタルとは日本人にとってはあまりなじみがない国ですが、スペインが位置するイベリア半島の南東端に突き出した小半島を占める、イギリスの海外領土のことを言います。この地には現在もイギリス軍が駐屯しており、軍事上・海上交通上、重要視されてきたという歴史があります。
ジブラタルはイギリスの領土ではありますが、1969年の憲法制定以来、ジブラルタル自治政府によって統括されており、防衛以外では内政に関して完全な自治が行なわれています。
ジブラタルの経済基盤となっているのは駐留するイギリス軍に関する軍事関連産業であり、ジブラルタル港では自由港として中継貿易も多く行なわれています。一方でジブラタルは領土が狭く平地が限られているため、農業はほとんど行われていません。工業もタバコ、飲料、缶詰などの小規模な食品加工関連の企業があるのみで、規模は非常に小さくなっています。
そして、最近ジブラタルが力を入れているのが観光業です。特にジブラタルのオンラインギャンブル関連はGDPの15%を占めるまでになっており、オンラインギャンブル業界(iGaming/オンラインカジノ)が発達していることからジブラタルは「バーチャルラスベガス」と呼ばれることもあります。そして、ジブラタルの居住者のうち12%がオンラインカジノ業界で雇用されているのです。実際に現在ではジブラタルに4つのランドカジノが設置されており、これらの施設で多くの人が雇用されています。
また、ジブラルタルで正規に登録されているギャンブル企業は1万8000社にのぼるとされています。ただし、これらには多くのペーパーカンパニーも含まれています。
このように多くの企業がジブラタルで企業を立ち上げる理由としては、英系金融機関と密接な関係のある租税回避地であることが挙げられます。つまり、税金が安い点が多くの企業にとって魅力となっているのです。
ジブラタルは欧州連合の正会員であり、英国賭博委員会が発行した「ホワイトリスト」に掲載されています。その結果、ジブラルタルで認可されたギャンブルサイトは、英国の居住者に対しサービスを提供することができます。実際に、英国でのオンラインギャンブルの少なくとも55%は、ジブラルタルベースのサーバーで行われているとされています。
ジブラタルのオンラインカジノライセンスについて
ジブラルタルは1998年からギャンブルライセンスを提供しており、そのプロセスは現在、2005年にギャンブルコミッショナーによって任命されたジブラルタル規制当局(GRA)によって管理されています。
ジブラルタル自治政府は、ギャンブル業界のカジノオペレーター、ソフトウェア、およびサービスプロバイダーに、カジノ、宝くじ、およびその他のゲーム関連の活動に関連するビジネスを行うことを許可するギャンブルライセンスを提供しています。そして、ジブラルタルギャンブルライセンスは、世界中のオンラインカジノで最も人気のあるライセンスの1つとなっています。日本でサービスを展開しているオンラインカジノの中にも、ジブラタルのライセンスを取得しているものがたくさんあります。
ジブラタルにはゲームデベロッパー、オンラインカジノ、ブックメーカーなどの有名なブランドが数多くあります。
ジブラルタルのオンラインゲーム会社の多くは、ジブラルタルベースのサーバーによるポーカートーナメントを主催しています。
そして、ジブラタルにはCasino Admiral, Sunborn Super Yacht, Rock Hotel and Casino, and the Stakis Casinoの4つのランドカジノも保有しています。
会計事務所のKPMGは、毎年恒例のeGaming Summitを5つ星のフローティングホテルで開催し、世界のゲーム業界から230人以上のゲストが訪れます。このようなイベントが開催されていることにより、多くのギャンブル事業者(特に英国)は、ジブラルタルにて事業開始する傾向があるのです。
ジブラルタルのインフラストラクチャは、大容量のプライベートラック、プライベートクラウドサービス、カスタム可能なサーバーなどの幅広いサービスをオンラインゲームのオペレーターとプロバイダーに提供していることでも知られています。
これらが理由で、キュラソーライセンスは世界で最も人気のライセンスの1つとして定着するようになったのです。そして、ジブラタルは高い生活水準の高い国であることから法整備、インフラ整備、金融サービスも充実しており、これらがよりキュラソーライセンスを人気のものとしているのです。
ジブラタルのオンラインカジノギャンブル規制
ジブラルタルでギャンブル事業を行うためには、法に基づいたライセンスを取得する必要があります。オンラインギャンブル事業者にライセンスを発行するのはGibraltar Licensing Authorityであり、申請者に対して審査を行います。そして、ライセンスを発行した後も、事業者が規則に従って事業を展開しているか、Gibraltar Licensing Authorityによって監視が行われ、これにはマネーロンダリング防止規則、異常取引法、テロ対策資金調達規則などが適用されています。
次に、ライセンスを取得している事業者は、プレイヤーの入金・ベットの監査証跡を維持する必要があります。また、バックエンドソフトウェアログを含むゲームシステムは、第三者機関の監査人に対して公開されていなければいけません。さらに、ゲームのルール、ゲームの結果、および支払いは、Gibraltar Licensing Authorityが5年間利用できるようにする必要があります。
この他にも、オンラインゲームに参加できるのは、18歳以上のジブラタルの非居住者のみ、など多くの規制があり、ジブラルタルの居住者または18歳未満の個人からによるベットは、オペレーターによって禁止されなければなりません。
ライセンスを取得しているビジネス、サービスはこれらすべての条件を満たすことが決められています。
ジブラタルでのオンラインカジノビジネスの始め方
ジブラルタルのオンラインギャンブルビジネスを始めるとき、まず会社登録とライセンスの取得について考えなければいけません。ジブラルタルのギャンブルライセンスを取得することで、各事業者は多くの機会と利益を得ることができます。
リモートギャンブルに関しては、ライセンス所有者は毎年ベット額の0.15%を納税しなければいけません。ただし、最初の£100,000まで免除されます。この税金は非常に低く、多くの企業はかなりの利益を期待することができます。
また、ジブラタルの法人税は一律10%となっており、消費税とVATはありません。ジブラタルはこのように税金が低いため、新しくビジネスは始める場所としては最適だといえます。また、ジブラルタルには、政治的安定にも安定しており、電気通信設備、金融サービス産業も充実しています。このような理由から、ギャンブル事業者によって魅力的な環境であり、多くの事業者がここ数年で集まっているのです。
ジブラルタルのオンラインカジノライセンスの取得方法
ジブラルタルライセンス機関からライセンスを取得するには、厳しいガイドラインに従う必要があります。
まず、ライセンス取得の申請をするためには、ジブラルタルに会社を設立する必要があります。また、ギャンブルに関するすべてのデータを管轄区域に送信するトランジットサーバー用の機器を入手する必要があります。
その後、Gibraltar Gambling Licensingによるプロセスが開始されます。ライセンスを取得するためにかかる時間は企業によって異なりますが、一般的に3カ月から6カ月ほどだとされています。
ジブラルタルのギャンブルライセンスを取得するための申請が受理されるかどうかは、ジブラルタルライセンス機関の裁量に委ねられています。
ジブラルタルのギャンブルライセンスを取得した事業者は、合法的にオンラインギャンブルを提供できるようになります。これらには、カジノ、eスポーツ、ポーカー、スポーツくじ、ロト、ビンゴ、競馬、ビットコインカジノ、ファンタジースポーツ、ゲームオブスキル、その他のゲーム関連の活動を含むすべての形式のオンラインギャンブルが含まれます。
ジブラルタルのオンラインカジノライセンスの取得にかかる費用
ジブラタルのライセンスを取得するには、代行業者などを利用するのが簡単です。このような業者を使用する場合、会社の設立社の人数などによって費用が異なります。さまざまな諸費用に加え、ライセンス料などを支払う必要があります。そのため、ジブラタルにて会社を設立してライセンスを取得するためには、ある程度まとまった金額を用意する必要があります。
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小山道也
カジマル編集長担当、オンカジ業界専門家
オンカジ業界経験10年超。コンサルタントとして就業した後に、欧州でビジネス修士号を取得。そして、海外マーケテシング企業にて、オンラインカジノのメディア立ち上げに携わり、今に至る。 論理思考や分析思考をもとに、入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説するのが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。当メディアの運営以外では、オンカジサイト立ち上げ時の外部アドバイザーとしても活動している。
斉藤亜季
コンテンツ制作担当
オンカジ運営側でカスタマーサポート、キャンペーン企画、マーケティング、そしてトラブル対応など多岐に渡る役割を経験。その後、幅広い経験が認められ、カジマル.comのエディトリアルチームに参画。 過去には、ホスピタリティマネジメントの学士号を取得し、実務経験も積んでいるため、顧客管理に対する知識が深い。そのため、利用者目線での分析を得意とする。オンカジ業界はまだサービス面での改善が必要であると考え、率直な批評もいとわない。