
モバイルゲームは今や主要な娯楽の一つとなり、幅広い世代の日常生活に溶け込んでいます。
家庭用ゲーム機、PCゲーム、ゲームセンターなどの従来型のゲームが徐々にニッチな存在になりつつあるなか、モバイルゲームは手軽さや時間効率の良さから、多忙な生活や長時間の通勤に適したエンタメとして支持を集めています。
この流行をより深く理解するため、全国の15歳から59歳までの日本人男女1,000人を対象に、モバイルゲームに関する意識調査を実施しました。本調査では、性別によるゲームスタイルや好み、動機の違いが明らかになっています。
以下に主な調査結果の要点をまとめ、その後に詳しいデータを掲載しています。
日本におけるモバイルゲーム利用の主な傾向(性別比較)
1.ゲーム頻度
全体の約54%がほとんどプレイしないか、または全くプレイしないと回答しました。
毎日プレイする人は約25%、週に数回プレイする人は13%程度でした。
性別で見ると、女性の60.0%がほとんど、あるいは全くプレイしないと回答したのに対し、男性ではこの割合が48.4%にとどまりました。逆に、週に数回プレイすると答えたのは男性が16.2%、女性が9.4%でした。
2.ゲームをする時間帯と場所
最も多かったのは「夜」(33%)で、次いで「昼休み中」(18%)、「夕方」(14%)でした。通勤中にゲームをする男性は13%で、女性の7%より多い傾向が見られました。
プレイ場所としては「自宅」が圧倒的に多く(69%)、次いで「通勤(通学)中」(14%)、「学校や仕事の休憩時間」(12%)でした。女性の76%が自宅でゲームをすると答え、男性の64%より高い割合でした。
一方で男性の17%が通勤中にゲームをすると答えており、女性(10%)より多くなっています。
3.好きなゲームジャンル
最も人気があったのは「パズルゲーム」(45%)で、「RPG」(29%)、「アクションゲーム」(23%)が続きました。
女性の61%がパズルゲームを好む一方、男性では33%にとどまりました。
RPGは男性が35%、女性が21%、アクションゲームは男性が28%、女性が18%、スポーツゲームは男性が18%、女性が11%という違いも見られました。
4.友人とのプレイやマルチプレイへの関心
全体の48%が友人とはゲーム上で全く交流しないと回答しましたが、ときどき、あるいはよく交流すると答えた人は約3割でした。男性の13%が「よく交流する」と回答し、女性の7%を上回っています。
マルチプレイについては、28%が「とても楽しい」、49%が「まあまあ楽しい」と答えており、全体の77%が楽しいと感じています。男性の56%が「まあまあ楽しい」と感じており、女性の36%より高くなっています。
逆に、女性の17%は「一人でプレイするほうが好き」と答えており、男性(9%)より高い傾向です。
5.ストーリーへの関心
全体の67%がモバイルゲームのストーリーに魅力を感じると回答しました。「ある程度魅力を感じる」と答えたのは男性で52%、女性で39%でした。
一方、「全く魅力を感じない」と答えたのは女性が17%、男性が9%でした。
6.ゲーム利用の目的
最も人気の理由は暇つぶし(55%)で、次いでリラックス(40%)、勝利や達成感(29%)、ストーリーや世界観(22%)という結果でした。女性の61%が暇つぶし目的でゲームをしており、男性(52%)を上回っています。
一方で、達成感を求める男性は33%、女性では24%でした。
7.課金と動画視聴の傾向
過去1ヶ月間に課金していないと答えた人は全体で56%。女性の65%が無課金だったのに対し、男性では48.5%にとどまりました。500円未満の課金をした男性は14%、女性は8%でした。
また、モバイルゲーム関連の動画や配信を視聴している人は全体の32%(「よく見る」13%、「ときどき見る」19%)。ときどき見ると答えた人は男性で24%、女性では14%でした。
一方で、「全く見ない」と答えたのは女性が61%、男性が46%でした。
調査方法
日本国内におけるモバイルゲームに対する意識を把握することを目的として、2025年6月にオンラインアンケートツール「Freeasy」を用いた全国アンケート調査を実施しました。
本調査では、日本在住の15歳以上59歳以下の男女1,000名が対象となっています。
本調査では、事前のスクリーニングを通して回答の精度を上げ、モバイルゲームの利用状況や嗜好、関心度などについて、幅広い年齢層からの意見を収集しました。
結果
Q1 モバイルゲームをプレイする頻度はどのくらいですか?

男性500名、女性500名
回答者の大多数(54.2%)はほとんどまたは全くモバイルゲームをしておらず、約25%が毎日、約13%が週に数回プレイしています。
全体として、モバイルゲームは日常的な習慣ではないものの、一定の層が定期的に楽しんでいることがわかります。
男女間で比較すると、男性は週に数回プレイする割合が約16.2%と女性の約9.4%を大きく上回り、一方で女性は、ほとんどまたは全くプレイしない割合が60.0%と、男性の48.4%より高くなっています。
毎日のプレイ率や月・年単位のプレイ率の差はほとんど見られません。
Q2 主にどの時間帯にモバイルゲームをプレイしますか?

男性258名、女性200名
回答データは、モバイルゲームをプレイする時間帯が夜に最も集中し(約33%)、次いで昼休み(約18%)、夕方(約14%)に行われ、通勤中や不定期、早朝、深夜の利用がいずれも15%未満であることを示しています。
全体として、オフタイム中の利用が中心となっているようです。
男性は通勤中のゲーム率が約13%なのに対し、女性は約7%と顕著に高く、他の時間帯では男女差が5%を超えるものはありません。
Q3 主にどこでモバイルゲームをプレイしますか?

男性258名、女性200名
回答データは、モバイルゲームの主要なプレイ場所が自宅に集中しており(約69%)、通勤中(約14%)や職場・学校の休憩時間(約12%)が続き、公共の場は約4%にとどまることを示しています。
全体として、自宅が圧倒的に主要なゲーム環境と言えます。
女性は自宅での利用率が約76%と男性の約64%を上回る一方、男性は通勤中が約17%と、女性の約10%を上回っています。
Q4 好きなモバイルゲームのジャンルは何ですか?(複数回答可)

男性258名、女性200名
回答データは、モバイルゲームジャンルでパズルが45%と最も高く、次いでRPGが29%、アクションが23%で、その他のジャンルはすべて20%未満であることを示しています。
全体として、パズルゲームが大きくリードしています。
女性はパズルを約61%と圧倒的に好むのに対し、男性はRPG(男性35% 対 女性21%)、アクション(男性28% 対 女性18%)、スポーツゲーム(男性18% 対 女性11%)を女性より好む傾向があります。
Q5 モバイルゲームを通じて友達や知人と交流しますか?

男性258名、女性200名
約48%がモバイルゲームを通じて全く交流せず、約11%がよく交流し、約20%がときどき交流し、残りの約22%がまれに交流しており、全体として、ゲームを通した交流頻度はあまり高くないようです。
男性はよく交流する(男性13% 対 女性7%)か、ときどき交流する(男性23% 対 女性16%)割合が高く、女性は「全く交流しない」が約55%と男性の42%を大きく上回っています。
Q6 他の人と一緒にモバイルゲームをプレイするのは楽しいですか?

男性149名、女性91名
全体として、約28%が「とても楽しい」、約49%が「まあまあ楽しい」と答えており、合計で約77%が他者とプレイする楽しさを感じている一方、約11%が「あまり楽しくない」、約12%が「一人でプレイするほうが好き」と回答しています。全体的に、モバイルゲームの協働プレイは大多数に好意的に受け止められています。
男女別では、男性は「まあまあ楽しい」と答える割合が約56%と女性の約36%を大きく上回る一方、女性は「一人でプレイするほうが好き」が約17%、「あまり楽しくない」が約15%と、男性の約9%を上回っています。
また「とても楽しい」と感じる割合は女性が約32%、男性が約26%と、女性の方がやや高くなっています。
Q7 モバイルゲームのストーリー性に魅力を感じますか?

男性258名、女性200名
モバイルゲームのストーリー性について、約67%が「とても魅力を感じる」、または「ある程度魅力を感じる」と回答し、約33%が「あまり魅力を感じない」または「全く魅力を感じない」としています。
全体として、多くのプレイヤーがストーリー要素を好意的に捉えています。
男性は「ある程度魅力を感じる」が約52%と女性の39%を上回る一方、女性は「全く魅力を感じない」が17%で、男性の9%より高くなっています。
Q8 モバイルゲームをプレイする主な理由は何ですか?(複数回答可)

男性258名、女性200名
モバイルゲームをプレイする主な理由は「暇つぶし」が約55%、「リラックスのため」が約40%で、「勝利や達成感」が29%、「ストーリーや世界観への没入感」が22%を占めています。全体として、カジュアルな娯楽目的が中心です。
女性は「暇つぶし」でのプレイが約61%と男性の52%を上回り、男性は「勝利や達成感」を求める割合が33%で女性の24%を上回っています。
Q9 過去1か月間でモバイルゲームにいくら使いましたか?

男性258名、女性200名
過去1か月間の課金額は、約56%が「0円」と回答し、約11%が1円以上500円未満、約12%が500円以上1,000円未満とし、残りはそれ以上を支出しています。全体として、多くのプレイヤーが課金を控えています。
女性は「0円」の割合が65%と男性の48.5%を大きく上回る一方、男性は1円以上500円未満を課金した割合が約14%(女性約8%)、500円以上1,000円未満が約14%(女性約8%)と、低額の課金により積極的なようです。
Q10 YouTube、TikTok、Twitchなどでモバイルゲームの配信や動画を見ますか?

男性500名、女性500名
約32%がモバイルゲームの配信や動画を「よく見る」または「ときどき見る」と回答し、残りの約68%はあまり見ないか、全く視聴しないと答えています。全体として、モバイルゲーム動画の視聴者は一定層に留まっています。
男女別では、男性は「ときどき見る」が約24%なのに対し女性は約14%と高く、女性は「全く見ない」が約61%で男性の約46%を大きく上回る傾向があります。
まとめ
今回の調査は、日本におけるモバイルゲームの利用実態と、その性別による違いを明らかにするものでした。
家庭用ゲーム機やPCゲーム、ゲームセンターでのプレイが徐々にニッチな存在となりつつあるなか、モバイルゲームは手軽さと時間効率の良さから、多くの日本人の日常生活に深く根付いています。
特に、長時間の通勤や限られた自由時間の中で、モバイルゲームは「すきま時間」を活用する理想的な手段として活用されています。
調査結果からは、男女のプレイスタイルに明確な違いが見られました。
女性は自宅でのリラックスタイムに軽めのパズルゲームを楽しむ傾向が強く、課金やゲーム関連コンテンツの視聴には消極的です。
一方で男性は、通勤時間や休憩中など移動やすきま時間を活かしてプレイする傾向があり、RPGやアクション、ソーシャル要素のあるゲームへの関心も高く、課金や動画視聴にも積極的です。
こうした違いは、単なる嗜好の差ではなく、生活スタイルや価値観の違いを反映したものと考えられます。
開発者やマーケターにとっては、こうした文化的背景や実際の利用シーンを理解し、静かで個人的なプレイにも対応できる柔軟な設計が求められます。
日本の生活スタイルに寄り添ったモバイルゲームは、より幅広いユーザーに支持される可能性を秘めています。
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小山道也
カジマル編集長、オンカジ業界専門家
オンラインカジノの調査分析総数200サイト越え、10年以上の業界経験あり。オンラインカジノの専門家として、2019年から「カジマル.com」の立ち上げから関わる。 入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説することが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。 英語も堪能で世界のオンラインカジノ事情に精通しており、海外のゲーミングイベントで、コメンテーターとしても登壇経験あり。 また、ギャンブル依存に対する問題意識は高く、心理学に関する学術論文をよく読んでいる。

斉藤亜季
コンテンツ制作担当
オンカジ運営側でカスタマーサポート、キャンペーン企画、マーケティング、そしてトラブル対応など多岐に渡る役割を経験。その後、幅広い経験が認められ、カジマル.comのエディトリアルチームに参画。 過去には、ホスピタリティマネジメントの学士号を取得し、実務経験も積んでいるため、顧客管理に対する知識が深い。そのため、利用者目線での分析を得意とする。オンカジ業界はまだサービス面での改善が必要であると考え、著者そして評論家として、率直な批評もいとわない。