更新日:2024年11月18日
日本は、競馬やパチンコなど賭博の歴史が古くからあることもあり、ギャンブル依存症はずいぶん昔から社会で問題視されています。
オンラインカジノに関わらず、あらゆるギャンブルの依存症に対して、実は治療法、克服法、そして対策は、共通しているものです。なぜなら、ギャンブル依存症の根底となる原因は、当人の思考や判断に帰する内面的な要素で、いかなるギャンブルの依存症にも共通しているからです。
ギャンブルに依存してしまうことは、将来必要となる資金を危ぶむことにつながってしまうので、ギャンブル依存症の治療法や、事前の対策の知識は重要です。自分がそのような状況になった場合、中毒症状を防ぐためにはどのように振る舞えば良いかを前もって知っておけば、無用に恐れることもなくなるでしょう。
そこでこの記事では、ギャンブル依存症の治療、克服法と対策をていねいに紹介します。
すでにギャンブルをしている人、これからしようと考えている方は、ぜひ記事を読んでギャンブル依存症について理解を深めてくださいね。
日本のギャンブル依存症の現状
日本はパチンコや競馬などが昔から楽しまれており、ギャンブル大国と言われています。
厚生労働省の研究班(研究代表者=樋口進・久里浜医療センター院長)が発表したデータによると、日本ではパチンコや競馬などギャンブル依存の人が成人人口の4.8%に当たるとされています。
日本は島国で閉鎖的な点から、旅行に行きづらい、他の文化と接する場面が少ないなど、さまざまな理由が考えられますが、ギャンブルがエンターテインメントとして確立しているように見受けられます。
賭け事がより身近な存在だからこそ、ギャンブル依存症の治療、克服法と対策に関する話しには耳を傾けた方が良さそうですね!
ギャンブル依存症の治療、克服法
では、実際にギャンブル依存症になってしまった場合は、どのように治療・克服するべきなのでしょうか?
ここではギャンブル依存症の治療、克服法について詳しく解説します。
1.問題の症状を理解する
ギャンブル依存症を治療、克服するためには、まずは問題の症状をよく理解することが大切です。ギャンブル依存症を克服すためには、まずは自分がギャンブル依存症であることを自覚しなければいけません。
もし、以下にいくつかギャンブル依存症の気がある人に見られる特徴を紹介します。多くの方は、自分の資金が許す範囲内で制御していますが、予算以上の領域に食い込んでしまっている人は、赤寄りの黄色マークですので注意しましょう!
- 大金を利用してギャンブルをせずにはいられない
- ギャンブルをしていないと落ち着かない、いらいらする
- ギャンブルをやめようとしてもやめることができない
- いつもギャンブルのことばかりを考えてしまう
- 損失額を取り戻そうとギャンブルをしてしまう
- 友達や同僚、恋人、家族にギャンブルについて嘘をついてしまう
- ギャンブルのせいで恋人と別れたり、喧嘩をしてしまったりすることがある
- ギャンブルのせいで経済的な支援が必要
これらのチェックポイントにいくつも該当する場合は、ギャンブル依存症の可能性があります。自分では判断ができない場合は、家族や恋人など近い関係の人に客観的に判断してもらうことがいいかもしれません。もし、信頼できる人からそのような忠告を受けた場合は、素直に受け入れ、自分がギャンブル依存症だと一度受けれいれて過去の行動を振り返ってみましょう。
2.病院やカウンセラーに相談、またはサポートグループに参加する
自分がギャンブル依存症であることを認識したら、病院やカウンセラーに相談してみると良いでしょう。
もしそれに抵抗がある場合は、まずはサポートグループに参加するのが効果的かもしれません。病院に行かずとも、サポートグループに参加すれば、適切なサポートを受けることができます。そして、同じ経験をしている人、すでにギャンブル依存症を克服した人などと交流することができます。
ギャンブル依存症のコミュニティには実際に会って交流するものの他、オンラインで参加できるものもあります。
日本でもギャンブル依存症で悩んでいる方に向けて、一般財団法人ギャンブル依存症予防回復支援センターというものを設置しています。一般財団法人ギャンブル依存症予防回復支援センターは24時間365日営業しており、いつでも好きな時に相談をすることができます。窓口ではプロのカウンセラーが対応してくれるので、治療、克服法などどうするべきなのかをアドバイスしてもらうことができます。
また、英語サイトとなりますが、Gamblers Anonymous という国際的なサポートグループもあります。このサポートグループには匿名で参加することができ、12のステップを踏んで依存症の解決をサポートしてくれます。
ですが、病院やカンセラーに相談するのと同じように、サポートグループに参加するというと深刻な依存症のように思え、敬遠してしまう人が多いのが実情です。しかし、サポートグループはギャンブル依存症の解決のための第一歩です。
そのため、まずは勇気を出して連絡をしてみるのがいいでしょう。また、恋人や家族など信頼できる人に付き添ってもらうのもの効果的です。
3.症状の原因となる誘惑を避ける
ギャンブル依存症を治療、克服するためには、症状の原因となるギャンブルの誘惑を避けることが大切です。
ギャンブル依存症だということを理解して回復途中にある場合は、ギャンブルをしている人、ギャンブルに関連する場所、活動をすべて避けるようにしましょう。そうすることで、ギャンブルをしたい、という欲望が発生することを避けることができます。
例えば、職場から自宅までの帰り道にパチンコ店があるのであれば、別の道を利用して帰宅するようにしてください。スマートフォンにギャンブル関連のアプリがある場合は、すべて削除するようにしてください。このように日常生活の中からギャンブルに関連するものを削除することで、ギャンブルをしたいとう欲望を避けることができます。
アルコール依存症の人は、バーに行くのを避けなければいけないですよね。それと同じように、ギャンブル依存症を治すためには、カジノやパチンコを避ける必要があるのです。
4.ギャンブルに代わるものを探す
ギャンブルのことばかりを考えてしまうのであれば、ギャンブルに代わる新しい何かを見つけましょう。
これは何でも構いません。新しく何か熱中できるものを探すことが大切です。例えば、以下のような活動はギャンブルの代わりとしておすすめです。
- スポーツ
- 旅行
- 料理
- 勉強
料理や勉強などは毎日授業を受けたり、毎週クラスに参加したりなど、リズムをつくことができるので効果的です。また、スポーツであれば、地元のサッカークラブに参加したり、ジムに登録したりするのもいいでしょう。
また、新しく趣味を見つけると共に、新しく付き合う人を探すのも効果的です。一緒に過ごす時間が長い人を変えると、自然と自分の生活習慣も変わっていきます。そうすることで、少しずつギャンブルのことも忘れることができるでしょう。
5.ギャンブル依存による症状の末路について考える
ギャンブル依存症になってしまったら、それがどのような末路に導くのかを考えてしましょう。
ギャンブル依存症の末路として、以下のような問題が生じる可能性があります。
- 恋人や家族を傷つける、彼らとの関係を悪化させてしまう
- 家賃が支払えない、借金をしてしまうなど、経済的な問題を抱えてしまう
- ギャンブルのことばかりで仕事ができなくなり、職を失ってしまう
- 他の人から信頼されなくなってしまう
- 自己肯定感が低下してしまう
このようにギャンブル依存症によって、様々な問題が生じてしまうのです。ギャンブル依存症の怖さをよく理解し、ギャンブル依存症を克服しなければいけない、と意識することが大切です。
6.ギャンブルをしたくなった時のための言葉を書き留める
ギャンブル依存症の場合、一度ギャンブルをしたいと思ってしまうと、なかなかその欲求を抑えることができません。
そのような状況の時のために、事前にギャンブルがしたくなったときに見るべき自分への言葉をノートなどに書いておくといいでしょう。
例えば、「ギャンブルはとても危険。自分は一度ギャンブルを始めるとやめることができない。頑張って一緒にギャンブル依存症を解決しよう。」など、自分に対する言葉を書いておきましょう。これらの言葉は何でも構いません。
それぞれで効果的な言葉は異なるので、自分にあったメッセージを用意しておきましょう。そして、どこか目立つところに置いておくようにしましょう。
7.治らないようなら、プロの診断を受け施設へ入所も検討
もしもギャンブル依存症が深刻でありサポートグループに参加しただけでは治らない場合、本格的な治療、克服法を受けられる支援を求めるのがいいでしょう。
この場合、医師などプロの診断を受けることになるので、専用の施設に入居するなどの処置をとることがあります。
これらの場合、完全に改善するまで施設を出られないなど、厳しい規則が設けられていることがほとんどです。また、家族と友人との面会が制限されることもあります。
プロの助けを求める場合は管理が厳しい措置が取られることがほとんどですが、自分ではギャンブル依存症を治せない場合、症状が深刻な場合はプロの助けを求めるのがいいでしょう。
8.治療薬を服用する
依存症を治すための施設などに入るのに抵抗がある場合は、プロアドバイスを受け、治療薬による薬物療法を検討するのもいいでしょう。薬を使用することにより、興奮状態になるのを抑えることができます。
しかし、治療薬を一度服用し始めてしまうと、治療薬なしでは自分で精神をコントロールできなくなってしまうことがあります。そのため、薬物療法を試す場合は医師の指示によく従い、治療薬に依存することがないようにしてください。
ギャンブル依存症の対策
ギャンブル依存症は対策を知っておかないと、知らないうちに陥っていたということになりかねないものです。そのため、ギャンブル依存症になる前に、しっかりと対策する方法を認識しておきましょう。
ここではオンラインカジノを例に、ギャンブル依存症の防ぎ方を紹介します。
借金地獄にならないよう、資金を決めておく
ギャンブルをしていると、損失した分を取り戻そうと自分が考えていた以上の金額を使用してしまい、これを繰り返すと究極的には借金地獄に陥ってしまいます。そうすると、稼ぐどころか借金が積み重なり、収集がつかなくなってしまいます。これが典型的なギャンブル依存症の末路と言えるでしょう。
そのため、最初に使用してもいい金額を設定するようにしましょう。そして、その金額以上を使用しないように決めておきましょう。そうすることで、余計な資金を使用して罪悪感を得ることがなくなります。
また、最初に決定する金額は、失っても問題ない金額にしましょう。そうすることで、その日に決めていた金額をすべて失ってしまったとしても、精神的なダメージを受けずに済みます。
オンラインカジノをプレイしてもいい時間を決めておく
資金だけではなく、オンラインカジノをプレイしてもいい時間を決めておくのも効果的な対策です。1日に1時間まで、1週間に3時間まで、など細かくルールを決めておきましょう。そして、その時間に達したら、勝っているか負けているかに関係なく強制的にオンラインカジノを終了します。
このように時間を設定しておくことで、ついついプレイしすぎてしまった、ということを防ぐことができます。
自己制限ツールを活用する
オンラインカジノの多くは自己制限ツールというものをもうけています。この自己制限ツールとは、自分でオンラインカジノの使用に制限をかけられる機能で、依存症の対策システムと言えます。
例えば、1日に入金できる金額やベットできる金額に制限を賭けることができます。そうすれば、意志が弱い人でも強制的にギャンブルを終了することができます。
また、自己制限ツールでオンラインカジノのアカウントを凍結させることもできます。そうすれば、一定期間強制的にオンラインカジノにアクセスができないようにすることができるので、非常に効果的だといえます。
このような自己制限ツールはほぼすべてのオンラインカジノが提供しているので、これらをうまく活用してギャンブル依存症を防ぐのがいいでしょう。
アルコールを避ける
お酒を飲んでいると、よりギャンブルにのめりこみやすくなります。また、アルコールのせいで判断力が鈍くなり、正しい判断ができなくなってしまうこともあるでしょう
リスクを正しく判断できず、予想以上のお金を使用してしまうことがあります。
勝った場合でも負けた場合でも、アルコールによって感情のコントロールが難しくなってしまうので、オンラインカジノで遊ぶ際にはアルコールは避けるようにしましょう。
他に熱中できるものを持つ
趣味がオンラインカジノしかないと、そればかりに熱中してしまい、多くの時間やお金を費やしてしまうようになります。そのため、オンラインカジノ以外にも趣味を見つけておくようにしましょう。できれば、オンラインカジノよりも夢中になれるものがあるのが理想的です。
そうすれば、オンラインカジノにのめり込むことがなくなり、多くのお金を使用してしまうこともないでしょう。
収支をしっかりと把握する
ギャンブル依存症の人で多いのが、収支を記録していないということです。自分がいくら損してしまったか、銀行口座にいくら残っているのか、などオンラインカジノに夢中になっていると、資金管理を怠ってしまうことがよくあります。
そうすると、いつの間にかお金がなくなっている、という事態にもなりかねません。
そのため、オンラインカジノをプレイする度に、いくら使用したか、いくら損したか、いくら利益があったかを細かく記録するようにしましょう。
そうすることで、自分の資金の状況を客観的に判断することができます。自分が思っている以上にお金を使いすぎてしまった場合は、その後数日はオンラインカジノをプレイしないなど、調整するのがいいでしょう。
家族などにも資金管理をしてもらう
オンラインカジノをプレイしていると、自分で資金管理をするのが難しくなってしまいます。そのせいで、本来使用してはいけないお金もオンラインカジノで使ってしまうことがありますよね。
そのような時は、家族など身近な人に資金管理をしてもらうのがいいでしょう。お小遣い制のようにオンラインカジノで使ってもいい金額を渡してもらうようにしたり、使いすぎていないか銀行口座をチェックしてもらったりするのもいいでしょう。自分がオンラインカジノでどれくらい使用してしまったかを他人に把握されていると考えるだけで、使いすぎを防ぐことができます。
また、使いすぎを防ぐために、オンラインカジノ専用の銀行口座を用意しておくことも有効です。そうすることで、他の使ってはいけないお金との混同を防ぐことができます。
ギャンブル好きの人と付き合わない
周りの友人が同じようにオンラインカジノを使用していたり、ギャンブルを好んだりする場合、仲間内でギャンブルの話題で盛り上がることが増えるため、ギャンブルにのめり込んでしまうリスクが高まります。
また、周りの人が同じようにギャンブルを楽しんでいる場合、「みんなもやっているから大丈夫」という妙な安心感を覚えてしまい、ギャンブルのリスクを正しく判断できなくなってしまうことがあるでしょう。
そのため、ギャンブル依存症を防ぐためには、同じようにギャンブルが好きな人と仲良くするのはおすすめしません。
オンラインカジノは個人で楽しみ、それ以外のプライベートな時間は他の趣味を共有できる友人と時間を過ごすようにしましょう。
体験談、直したいことを家族や友人に共有しておく
オンラインカジノをプレイしているということを、家族や友人、恋人など身近な人と共有しておくこともいいでしょう。
そうすることで、もし自分がオンラインカジノをプレイしすぎていたり、感情が不安定になっていたりするときに、指摘してもらうことができます。
また、ギャンブル依存症になりかけているとき、自分では気が付くことができません。しかし、周りの人であればその変化に気が付くことができるので、自分が危険な状況であることを警告してもらうことができます。
ギャンブルをしていることを周りの人と共有することは少し抵抗があるかもしれません。しかし、あえて周りに伝えておくことで、自分がギャンブル依存症になりかけているときに助けてもらうことができます。
また、周りの人に知られていることから、自分で気を付けようという意識を高めることができます。
ギャンブル依存症に取り組む外部団体
もし仮に、ギャンブル依存症と思える症状が顕著にみられた場合、あるいはよりプロフェッショナルな支援やアドバイスを受けたいと思った場合は、以下の支援団体の活動に参加してみると良いでしょう。日本各地で実施されている無料のイベントに参加できたり、プロフェッショナルな観点からのアドバイスを受けることができます。
まとめ
ギャンブル依存症は、自身の将来の生活、そして身の回りの大切な人に影響を与えうるものです。
正しい知識、自己をコントロールする意思がとても重要なので、当記事で得た知識は忘れないようにしてくださいね!定期的に、この記事を読み、過去の自分と照らし合わせながらセルフチェックしてみるのもいいかもしれません。
カジマル.comは、みなさんがオンラインカジノをエンターテインメントとして楽しめる範囲でご利用いただくことを望んでいます。資金管理には気をつけてご利用をお願いします!
小山道也
カジマル編集長担当、オンカジ業界専門家
オンカジ業界経験10年超。コンサルタントとして就業した後に、欧州でビジネス修士号を取得。そして、海外マーケテシング企業にて、オンラインカジノのメディア立ち上げに携わり、今に至る。 論理思考や分析思考をもとに、入金不要ボーナスをさまざまな観点で解析し、読者に分かりやすく解説するのが得意。独自のレーダーチャートは、その他メディアでも参考にされ業界の標準化にも貢献した。当メディアの運営以外では、オンカジサイト立ち上げ時の外部アドバイザーとしても活動している。
斉藤亜季
コンテンツ制作担当
オンカジ運営側でカスタマーサポート、キャンペーン企画、マーケティング、そしてトラブル対応など多岐に渡る役割を経験。その後、幅広い経験が認められ、カジマル.comのエディトリアルチームに参画。 過去には、ホスピタリティマネジメントの学士号を取得し、実務経験も積んでいるため、顧客管理に対する知識が深い。そのため、利用者目線での分析を得意とする。オンカジ業界はまだサービス面での改善が必要であると考え、率直な批評もいとわない。