日本の有力カジノ候補地|都道府県別に紹介

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更新日:2024年11月7日

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カジノ候補地とは?

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カジノ候補地とは、カジノを中心とした統合型リゾートの誘致を目指す自治体や、カジノ設立の可能性を秘めたエリアを指します。

2018年に国会でIR実施法が成立して以来、数多くの都道府県がカジノ候補地として名乗りを上げています。

しかし、カジノ候補地の選定は政府が主導のため、厳しい審査基準や複雑な承認プロセスで、多くの自治体は認定を受けられずにいます。

現在、カジノ候補地としての正式認定を受けたのは大阪府だけですが、ほかのエリアにも将来的にカジノが開業する可能性は残されています。

本記事では、日本におけるカジノ候補地の有力地、過去の候補地リスト、最新情報を都道府県別に、詳しく解説します。

カジノ候補地の最新情報、決定はいつ?

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カジノ候補地に対して「決定はいつ?」と問い合わせが多い中、2024年現時点で、整備計画が政府に認定されカジノの誘致に成功した自治体は大阪のみです。

当初の計画では2029年の開業を目指していましたが、認定までに時間がかかったことで2030年秋頃に延期されました。

また、カジノ整備計画の申請期間は2021年10月1日から2022年4月28日までで、国は最大で3つのカジノ候補地の認定を予定していました。

しかし、結果申請に至ったのは大阪と長崎のみで、大阪と同時に申請した長崎は審査を継続するとされ、これは事実上の不認定と見なされています。

カジノを誘致しようとした多くの自治体は、地元の議会や住民からの強い反対に遭い、計画から撤退しました。

以下では、カジノ候補地としての有力地から、惜しくも決定に至らなかった地域についても詳しく説明していきます。

有力カジノ候補地一覧

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以下は、IR誘致を表明し、カジノ候補地として有力な自治体の一覧です。

  • 大阪(夢洲)
  • 長崎(佐世保)
  • 東京(お台場)
  • 横浜(山下ふ頭)
  • 北海道(苫小牧)
  • 和歌山(マリーナシティ)
  • 千葉(幕張)

首都圏に限らず、関西、九州、北海道を含む多くの地方都市がカジノ候補地として名乗りを上げ、これにより日本全国でカジノの開業と地方経済の活性化が期待されていました。

しかし、多くの地域で計画の撤退や不認定により、カジノ候補地としての位置づけから外れてしまいました。

以下では、各都道府県の状況について詳しく説明していきます。

大阪(夢洲)カジノ

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カジノ候補地として正式認定された大阪IRは、大阪市内の夢洲地区に日本初のカジノが建設予定です。

大阪市はカジノ法案成立時からIRの候補地として名乗りを上げていたことで知られます。

また2025年の大阪万博開催と合わせて、万博とIRの同時開業による経済効果を狙い、多数のカジノ関連株を持つ企業が存在します。

しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、当初の計画から延期を繰り返し、現在は2030年秋頃の開業を目指しています。

長崎(佐世保)カジノ

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大阪に次ぐ有力なカジノ候補地とされていた長崎は、佐世保市に位置するテーマパーク、ハウステンボスの隣接地での開業を計画していました。

2014年にIR誘致へ表明した長崎は、地域だけでなく九州地方全体の観光業復興が期待されていました。

しかし、2023年12月27日には、長崎のIR計画が不認定となる決定が下されました。

この不認定決定により、計画は大きな挫折を経験し、現状では将来的な再誘致に関する公式な発表はありません。

東京(お台場)カジノ

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お台場は、東京のカジノ候補地として、1999年に当時の都知事である石原慎太郎氏によって、誘致の構想が公表されました。

当時はまだカジノ法案の議論すら行われていなく、この誘致構想がカジノ合法化に向けてのきっかけになったと言えます。

お台場には現在使用されていない施設や土地があり、これらを維持するためのコストが問題視されていました。

東京カジノの開設は、これら未利用地の有効活用を促し、経済的なメリットをもたらす可能性がありました。

候補地 お台場
初期投資額 5,000億~5,500億円
訪問者数 3,000万人(年)
IR区域内消費額 4,000億円(年)
経済波及効果 7,000億~9,000億円(年)
雇用創出効果 30,000人~40,000人
増収効果 800億円(年)

しかし、2021年にはパンデミックの影響を受け、誘致計画の検討が一時休止されました。

その後の再検討についてはまだ動きがありませんが、将来的な展開に期待が寄せられています。

横浜(山下ふ頭)カジノ

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神奈川県は2019年に、横浜市でのカジノ誘致を正式に表明し、準備を進めてきました。

横浜カジノは、山下公園と横浜マリンタワーに隣接し「動くガンダム」で有名な山下ふ頭での開業を目指し、自治体の中で最も早くカジノ誘致の声明を発表した候補地です。

横浜は、国際的なMICE都市としての地位と、豊富な観光資源を持つことから、以下のように大きな経済的効果が期待されていました。

候補地 山下ふ頭
初期投資額 7,000億円
訪問者数 2,000万人~4,000万人(年)
IR区域内消費額 4,500億~7,500億円(年)
経済波及効果 建設時:7,500億~1兆2,000億円
運営時:6,300億~1兆円(年)
雇用創出効果 77,000人~127,000人
増収効果 820億~1,200億円(年)

また、横浜カジノの公募に参加していたのは、シンガポールのカジノ運営を手がけるゲンティン・シンガポールを筆頭に、大林組、鹿島、セガサミー、ALSOK、竹中工務店の合計6社から成るグループと、マカオのカジノ事業で知られる、メルコリゾーツ&エンターテインメントを中心としたグループでした。

その後も横浜カジノはどうなった?と話題を集めましたが、2021年横浜市長の撤回宣言により、誘致計画は中止に終わりました。

北海道(苫小牧)カジノ

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北海道のIR誘致計画では、釧路、留寿都、苫小牧の3箇所がカジノ候補地として考慮されていましたが、最終的に苫小牧が最有力候補地に選ばれました。

苫小牧では、閑散期でも客を呼び込むことができるMICE施設と、カジノを含むアミューズメントリゾートを組み合わせ、北海道の豊かな自然を生かしたIR施設を目指していました。

苫小牧カジノでは、以下のように、収益の向上はもちろんのこと、新たな雇用の創出も期待されていました。

候補地 苫小牧
初期投資額 2,200億~3,000億円
訪問者数 600万人~839万人(年)
IR区域内消費額 1,200億~1,600億円(年)
経済波及効果 建設時:4,000億~5,500億円
運営時:1,600億~2,100億円(年)
雇用創出効果 5,000人~10,000人
増収効果 17億~30億円(年)

新千歳空港からのアクセスの良さが特長でしたが、希少な野生動物の生息地であることが確認されたため、2019年11月に鈴木知事によって、IR誘致の計画中止が発表されました。

その後も、苫小牧市の岩倉博文市長は誘致に向けた努力を続けていましたが、2021年3月に計画の正式な中止が決定しました。

ハードロックエクスペリエンス(苫小牧)

北海道苫小牧のハードロックエクスペリエンス
画像出典:ハードロックジャパン公式HP
“https://hardrock.co.jp/about-ir/ir-tomakomai/”

2019年、ハードロックカフェを運営するハードロック社が、北海道苫小牧のカジノ候補地として名乗りを上げ、IR施設「ハードロックエクスペリエンス」の構想を発表しました。

このプロジェクトは、音楽を核とした多世代向けのエンターテインメント施設を目指し、ハードロックの日本法人が提案した新たな取り組みでした。

約5,000億円の投資が見込まれ、ギターをモチーフにしたホテルの外観や、1万人収容のライブ会場、年間を通じてウィンタースポーツを楽しめる屋内施設など、多彩なアトラクションが計画されていました。

この計画が実現していれば、苫小牧を新たな観光名所に変えていたことは間違いありません。

和歌山(マリーナシティ)カジノ

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和歌山のカジノ候補地には、世界遺産にも認定されたマリーナシティでの誘致計画が、2021年に発表されました。

マリンスポーツをはじめ、歴史や文化を体験できる地で、国内外からの観光客に加え、ファミリーレジャーが楽しめるIR施設を目指していました。

候補地 マリーナシティ
初期投資額 4,700億円
訪問者数 400万人(年)
IR区域内消費額 1,401億円(年)
経済波及効果 3,000億円(年)
雇用創出効果 20,000人
増収効果 210億円(年)

和歌山県はカジノ候補地として、区域整備計画の策定を進めてきたものの、2022年4月に行われた県議会での最終審議で計画が否決され、これによりIR誘致の取りやめを決定しました。

和歌山IRは、市議会では多数の賛成票を得て計画が順調に進むかに見えましたが、県議会では初期投資額が約4,700億円と見積もられ、その資金調達が不透明であるとして問題視され、結果的に多数の反対票により計画は否決されました。

一方で、計画が否決された後も、和歌山県の知事は計画の中止を公表しつつ、将来に向けてIR誘致に再挑戦する意欲を示しています。

千葉(幕張)カジノ

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千葉県は、新都心幕張をカジノ候補地として挙げ、2019年から民間企業によるIR誘致のための調査を開始しました。

成田空港方も近い幕張は、スポーツや文化、エンターテインメントなどが揃った、都市型IRをコンセプトにしていました。

広さはシンガポールのマリーナベイサンズと同規模を予定し、そのスケール感も注目されていました。

候補地 幕張
初期投資額 5,000億~7,000億円
訪問者数 2,000万~4,000万人(年)
IR区域内消費額 4,900億円(年)
経済波及効果 3,021億円(年)
雇用創出効果 24,620人
増収効果 361億円(年)

幕張カジノは、与党からの多数の支持を得て誘致の本格検討に入ったものの、国の定めた申請期間の短さや、2019年に千葉県を襲った台風15号による復興優先を理由に、2020年1月に千葉市の熊谷俊人市長が誘致の見送りを発表しました。

それでも千葉県は、将来的なカジノ誘致の可能性については、引き続き検討していく姿勢も見せています。

47都道府県別、カジノ候補地の一覧

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上記で、7都道府県のカジノ候補地について詳しく触れましたが、日本全国の他の地域や自治体ではどのような状況にあるのでしょうか?

以下に、全47都道府県を地方別で、カジノ候補地に関する情報を一覧表で整理しました。

北海道、東北地方のカジノ候補地の状況

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北海道、東北地方では、全国的に見ても多くの自治体が候補地に名乗りを挙げましたが、多くが撤退を決めています。

都道府県 状況
北海道 撤退(苫小牧・留寿都ともに撤退、次回誘致を検討中)
青森県 意向なし
岩手県 意向なし(誘致を目指していたがその後の動きなし)
山形県 意向なし
宮城県 検討あり(誘致を検討し県が調査したが、採算性などの観点から見送り)
秋田県 意向なし(商工会議所ら民間団体が誘致を推進したが、県としては意向なし)
福島県 意向なし(民間事業者が岩手・宮城と共に合同連合を設立、誘致を目指していたがその後の動きなし)

関東地方のカジノ候補地の状況

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関東地方では、東京、神奈川、千葉がカジノ候補地として挙がっていましたが、その他の自治体からは具体的な意向が公表されていません。

都道府県 状況
東京都 休止中(新型コロナウイルス対策のため、誘致の検討作業を休止中)
神奈川県 撤退(横浜市を候補地としていたが撤退、現市長の任期中の誘致は困難)
千葉県 撤退(誘致を検討したが、自然災害の復興優先などの理由により撤退)
埼玉県 意向なし
茨城県 意向なし
栃木県 意向なし
群馬県 意向なし

関西地方のカジノ候補地の状況

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関西地方では、大阪、和歌山、三重がカジノ候補地に名乗りを挙げましたが、その他の自治体からは具体的な意向が公表されていません。

都道府県 状況
大阪府 正式認定、2030年秋の開業に向けて計画が進行中。
京都府 意向なし
兵庫県 意向なし
奈良県 意向なし
和歌山県 撤退(区域認定に向けて進行していたが、直前に県議会で否決されたため撤退)
滋賀県 意向なし
三重県 意向なし(桑名市がIR関連の調査を県に求めたが、県としては意向なし)

中部地方のカジノ候補地の状況

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中部地方のカジノ候補地は、愛知県が名古屋市と複数の地域でIR誘致を検討中。その他の自治体からは具体的な意向が公表されていません。

都道府県 状況
新潟県 意向なし
富山県 意向なし
石川県 意向なし
福井県 意向なし
山梨県 意向なし
長野県 意向なし
岐阜県 意向なし
静岡県 意向なし
愛知県 検討中

中国、四国地方のカジノ候補地の状況

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中国・四国地方の自治体からは、カジノ候補地への具体的な意向が公表されていません。

都道府県 状況
鳥取県 意向なし
島根県 意向なし
岡山県 意向なし
広島県 意向なし
山口県 意向なし
徳島県 意向なし
香川県 意向なし
愛媛県 意向なし
高知県 意向なし

九州、沖縄地方のカジノ候補地の状況

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九州・沖縄地方では、不認定となった長崎以外は、カジノ候補地への意向を表明していません。

都道府県 状況
福岡県 意向なし
佐賀県 意向なし
長崎県 不認定、今後の再申請予定は不明
熊本県 意向なし
大分県 意向なし
宮崎県 意向なし
鹿児島県 意向なし
沖縄県 意向なし

カジノ候補地と地域社会の声

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自民党の閣議によるカジノ法案の成立後、全国の自治体でカジノ候補地に関する議論が活発化しましたが、地域社会からの反応は賛否両論で、意見が分かれています。

カジノ候補地として選ばれることは、その自治体が国内外からの注目を集めるチャンスです。

そして、IRがもたらす地域経済の活性化、雇用機会の創出、インフラの充実、そして税収の増加などの利点から、多くの自治体がカジノ候補地になることに関心を示しています。

一方で、地域社会では、カジノ誘致による治安の悪化、賭博依存症のリスク増加などへの懸念が根強く、これらの問題を理由に反対意見も多いのが現実です。

実際、一部の自治体では、執行部の誘致に対する意欲にもかかわらず、議会の支持を得られずにカジノ候補地の申請を断念するケースも少なくありません。

カジノを巡る議論は複雑で、メリットとデメリットを公平に伝え、地域社会との調和が、カジノ候補地としての重要な役割と言えるでしょう。

まとめ

この記事では、日本国内でのカジノ候補地を一覧で紹介し、有力地から計画中止に至った経緯や現状について詳細に説明しました。

最終的に、2つの自治体がIRの誘致に向けた申請を行い、現時点で公式にカジノ候補地として認定されているのは、大阪府だけです。

次回のIR整備計画の申請期間は未定ですが、国の方針では最大で3箇所のIR施設建設が計画されており、不認定に終わった長崎を含む他のカジノ候補地にも、チャンスは残されています。

また、隣国韓国のカジノでは、インスパイアカジノが新たにオープンするなど盛り上がりを見せています。加えて、東南アジアでも、フィリピンのカジノベトナムのカジノカンボジアのカジノマレーシアのカジノなどでIR開発が進み、タイのカジノ解禁や台湾のカジノ開業も期待されています。

さらには、これまで宗教上や文化的価値観の違いでギャンブルがタブー視されてきたインドのカジノエジプトのカジノやドバイのカジノなど、中東地域におけるカジノ候補地での建設計画も進んでいます。

日本も諸外国に追いつき、国際社会における地位を向上させることが望まれます。

まずは大阪でのカジノ開業が成功し、その地域経済への貢献が明らかになれば、他のカジノ候補地の取り組みに対しても肯定的な影響を与えることでしょう。

カジノ開業で、日本の経済やエンターテインメント業化がどう変わるのか、今後の展開にも注目です。

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