IR整備計画が日本政府から認定、大阪に日本初のカジノが誕生へ

更新日：2023-04-28

大阪に日本初のカジノ誕生へ

カジノ法案（IR整備法）が国会に提出された2013年から時が経つこと10年、ついにIR整備計画が本格的に動き始め、大阪に日本初のカジノが誕生する見通しです。

当初の予定から大幅に遅れてのIR整備計画ですが、いよいよ現実的になってきました。「日本にカジノができる…」そう期待に胸を膨らませている方も多いのではないでしょうか。

2023年4月14日の朝、岸田総理により大阪のIR整備計画の認定が発表されました。IR開業当初の候補地は最大3ヶ所と決められており、これまで長崎や和歌山、横浜など複数の地域が候補に上がってきていましたが、大阪が初めて認定された形です。

IRの建設予定地は大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲で、カジノやホテルはもちろんのこと、国際展示場・会議場、ショッピングモール、映画館、テーマパークなど、様々な施設の建設が予定されています。

まだ具体的なIR整備計画までは発表されていませんが、オーブン予定は2029年の秋から冬頃とのことです。つまり今から約6年かけて日本初のカジノが誕生することになります。

IRの規模は492,000平方メートルと東京ドーム10個分の広さで、初期投資額は1兆800億円程度になるだろうと試算されています。

ちなみにカジノが占める所有面積はIR全体の3%以内と非常に少ないですが、カジノだけで年間5,200億円、IRの売り上げの8割にもなる見通しとのことです。

現在は大阪万博2025に向けたインフラ整備が進む夢洲ですが、万博終了後には一体どのように変貌するのか、どんな光景が広がるのか、期待はどんどん膨らむばかりです。

大阪、カジノ誕生によりさらなる観光客の増加を狙う

日本でのカジノ誕生によってさなる観光客の増加を期待でき、さらに巨大なIRですから新たな雇用を生みます。雇用が増えれば大阪の経済発展に繋がり、そこから日本全体へと広がっていきます。

しかし実際のところ、本当に観光客増加に繋がるのでしょうか？懸念材料として2020年から続く新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックで、カジノのある他のアジア諸国では、カジノの業績が急激に悪化しました。

2023年になってもコロナによる影響はまだ続いています。例えばシンガポールにあるアジア最大のIR「リゾート・ワールド・セントーサ」では、2022年の純利益が前年比86％増加しましたが、それでもパンデミック前の半分程度までしか回復していません。

マカオ・フィリピン・韓国なども同様で、インバウンド激減によるカジノへのダメージは計り知れないものです。大阪カジノが誕生する2029年になっても、少なからずコロナの影響が残っている可能性も十分に考えられます。

しかし大阪のカジノ周辺にはユニバーサルスタジオジャパンや海遊館といった娯楽施設の他、大阪中心部には日本最大の繁華街「ミナミ」など、観光資源が多くあります。このような観光資源豊富な立地条件こそ、他のアジアのカジノにはない大きな魅力です。

また大阪府によると最初の3年間は国内観光客だけで7割を占めるだろうと試算されています。インバウンドだけに頼らないIR運営こそ、日本のカジノの特徴でもあります。

問題は世界の中でも圧倒的スピードで進む日本の高齢化社会です。高齢化が進むと必然的にIRへの訪問数が減少し、その結果カジノも衰退していく可能性があります。

IR計画を成功させるためには、根本となる少子化対策はもちろんのこと、カジノ独自の魅力を高める必要があります。これこそ、日本が観光立国としての地位を世界へ発信する大きな課題になってきます。

カジノで失敗しないためにも、今後の政府による少子化対策、そして大阪府のIR運営に期待したいところです。日本ならきっとやってくれるはずです。

まとめ

今回は、2023年4月14日にIR整備計画が日本政府から認定され、大阪に日本初のカジノが誕生するというニュースを元にし、カジノ誕生の目的や課題などについて詳しく解説しました。

カジノ法案が国会に提出され10年経過した2023年、やっとカジノ誕生が現実的になってきました。当初は東京オリンピック2020に合わせての開業予定でしたが、長引く国会での議論に追い打ちをかけ、新型コロナウイルスによる世界的パンデミックの影響で断念せざるをえなくなりました。

しかし岸田総理が大阪のIR整備計画の認定を発表したことで、明るい未来が見えてきました。大阪万博後には、これまでの日本になかった全く新しい大型総合リゾート施設が大阪に誕生します。

観光資源が豊富でアクセスも良い大阪ですから、国内観光客を中心として大きな盛り上がりを見せてくれるはずです。

2029年に向けてスムーズにカジノ運営が始まり、その後は少子高齢社会対策とカジノ独自の魅力向上という課題に成功し、観光立国として世界に誇れる日本誕生を期待しましょう。

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